池井戸潤にはまる
半沢直樹ってスーツ着たおっさんの話じゃん興味ない、と思っていたけど、ふと息子が「半沢直樹見たい」と言ったのをきっかけに、DVD借りてきて見て、原作も図書館で借りてきて見て、そしてすっかりはまってしまった。
以来、池井戸潤の本を次々借りてきては読んでいる。
テレビになったのは、ここまで。これ以降も、ドラマ化されないかなぁ。
正直、ドラマを見たあとだと、原作がちょっと物足りない。奥さんが小うるさくて嫌な存在だし。各キャラクターの人柄を表すサイドストーリーがあるのはドラマならではだ。
あと、ドラマも原作もだけど、働く女性がほとんど出てこないのが残念。作者自身がそういう人に出会ったことがないのかなぁ。まるっきり男の世界ってかんじ。
だが、エンタテイメントとして読むにはそれがいい。かっこいいおっさんたちが絶対無理と思われるような逆境を乗り越えていく。素晴らしく気分が良くて、読み終わったあとすっきりする。なんだかんだ言って私は、がんばるサラリーマンが好きなのかもね。バリバリ前線で働けることに、かすかに憧れもあるのだろう。
半沢直樹シリーズのおかげで、新聞の経済欄をじっくり読むようになった。銀行からの融資というものが自分には無縁なので全然興味がなかったのが、なんとなく理解できた。シャープの買収や日銀のマイナス金利などタイムリーなニュースにも、興味を持つことができた。
一応株もいくつか持っててほとんど放置なんだけど、これじゃーいかんと思ってIR資料ダウンロードして読んだりした。
楽しく経済に興味を持つには、とてもいい小説だと思う。半沢直樹のおかげで息子も経済に興味を持ったらしい。
それと、主人公たちがしょっちゅう飲みに行っているので、飲みに行きたくなってつらい。しかもいろんなタイプのお店行ってるの。居酒屋、バー、ほんと羨ましい。
一緒に仕事する仲間、一緒に戦う仲間、秘密を打ち明けられる仲間。そういう仲間たちと相談したり作戦考えたり、心配されたり悩んだり、しながら飲んでいる。それが羨ましいなぁと思った。
自分は長いこと個人事業でやってきたので、ずっと一人で、ともに戦う仲間も、相談できる仲間もいない状態だ。心が折れそうになることもしばしば。
半沢直樹シリーズを読んだら、会社員時代のことをちょっとだけ思い出した。
自分が会社組織の人間だったのは10年にも満たない。組織の一員でいるのは上下関係も理不尽さも煩わしかったけど、一緒にプロジェクトを達成するチームの一員として仕事して感じた一体感は、今思うと貴重であったし、楽しかった。サラリーマンだからこそ、味わえた。
それがちょっと懐かしくなった。
ドラマ化されたばっかりの「下町ロケット」は古本屋で買った。
下町ロケットはWOWOW版を見たいなぁ。殿村さんが私の好きな小市慢太郎さんだから。
こちらは今読んでます。
「リモートチームでうまくいく」倉貫義人
リモートチームでうまくいく マネジメントの?常識?を変える新しいワークスタイル
- 作者: 倉貫義人
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2015/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ちょっとだけAmazonからお小遣いが入ったので買いました。
著者の倉貫義人さんが経営する株式会社ソニックガーデンは、納品のない開発というスタイルで話題。それは前著の「納品をなくせばうまくいく」に詳しい。
「納品」をなくせばうまくいく ソフトウェア業界の“常識"を変えるビジネスモデル
- 作者: 倉貫義人
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2014/06/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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仙台でもセミナーしに来られて、その際ノラヤにも寄っていただいたのだった。
今回は「リモートチーム」。「リモートワーク」と違うの?「リモートワーク」といえば、ここ1年ほどお知り合いになった東北芸術工科大学の松村茂先生を中心としたグループが取り上げているテーマであり、地方在住の人間として非常に興味深いテーマである。地方でどうやって仕事していくかの選択肢の一つとしてリモートワーク(またはテレワーク)がある。クラウドソーシングもやたら注目されている。私は個人的にワークライフバランスには非常に興味があるから、いろいろな働き方の選択肢は知っておきたいのである。
で、この「リモートチームでうまくいく」は、率直に言ってとってもわくわくする本だった。
楽しそう!これいいわ!私もやりたい!
そんなことを能天気に思ってしまうぐらい。
そもそも、リモートワークとか、クラウドソーシングとか、私は誰でもできるわけじゃねーだろと思っていた。ものすごいスキルを持った猛者、たった1人でもさぼったりせず誘惑にも負けず完璧に仕事ができ、スキルアップも怠らず、ただならぬ実力者。孤高の仙人。そういう人が、たまっったま、地方に住んでいるだけ。もし東京に行ったら間違いなく多くの企業から声がかかる。そういう人でないと、ライバルがたくさんいるクラウドソーシングで受注なんてきないし、リモートワークなんてできるわけないでしょーと。もうね、敷居高杉。そう思っていた。
この本で書かれていた「リモートチーム」のメンバーは、そんな仙人か超人みたいなリモートワークする人のイメージを変えてくれた。
リモートワークをする場合の様々な問題点を、チームとツールで解決していくのである。
リモートワーク用のツールRemottyをオンラインにして、一緒に仕事している感を出す。「ユニクロの暖パンが」「育児が」なんていう雑談をむしろ推奨。短文や絵文字でさくさくコミュニケーション。必要な時はすぐにビデオ会議に切り替え。1人で仕事していても孤独感を感じることがない。
会社にいる人も基本リモートと同じ状況で仕事する。会議も流して聞くだけ参加もできる。メンバーは各自、自分のペースで仕事したり家事したり用事足したりするが、仕事中かどうかはすぐ把握できる。セルフマネジメントも身に付く。
twitter廃人の私は「なにこれ楽しそう!」と感激した。ネット越しにチャットしながら、チームに入っている感を感じながら、仕事できるなんてすごいじゃない。
倉貫さんは毎朝朝礼がわりに5分の社長ラジオを流し、みんな都合のいい時にそれ聞いてコメントをつける。終業時は全員が日記を書き(日報でなく日記なのがポイント)それもみんな見てコメントしてくれる。これ、モチベーション上がるなぁ。
このような仕組みで仕事している結果、リモートワークの方が社員どうしお互いに関心を持つようになり、情報共有への意識が高くなるというのもうなずける。私もリアルに会ってる人より、twitterやFacebookでしょっちゅうやりとりしてる人のほうがなんだか良く知ってる気がするし。
仕事のやり方として参考になったのは「タスクばらし」。一つの作業を30分〜1時間で終わるタスクに分けるのだそうだ。自分はtoodledoでタスクの時間を「2h」に設定してしまうと気が重くなってやりたくなくなるというのがよくあるので、早速、真似したい。
それからリモート飲み会をよくやっているそうで、人数は4人までがいい、というのも参考になった。
基本には「みんな超人じゃないんだから、知恵を出し合って、支え合わないと」という考えがあるように思った。そしてリモートチームであるからこそ、うまく支え合えができているし、それで高め合って仕事の成果も上げていける体制のようだ。
孤独な自営業を10年もやっていると、そりゃ慣れるけど、最近「チーム」とか「仲間」が妙に懐かしい。大昔の、誰かと一緒に仕事してる感、良かったよなぁ。そんな私の心に響いた本でした。
風邪が治らない
昨年のクリスマスごろ発症だから、もう3週間くらい治らないままなのか。
いや、治ったと思ったら完治の前にぶりかえし、今度こそ治ったとおもったらまたぶりかえし、の繰り返しだ。
息子からうつった。息子を病院に連れていった翌日、自分もよたよたと病院に行った。その晩、私は38.5度まで熱が上がってしまった。ひとばんで下がったけど。息子もずいぶん長引いたがもう元気だ。
咳も喉の痛みも治らない。正月は料理はあんまりしない方針でいた(……と思ったけど結局いろいろ作ったな)。元日義実家に無理矢理行った時がピークで具合悪かった。あとはふとんをしいてごろごろしていた。これで良くなるだろうと思ったが結局風邪は治らず太るだけだった。
正月あけにバイト帰りにまた病院に行き、薬を少し変えてもらった。そうしたら薬が効いたようで良くなった。しかし微妙な咳は続いていた。
寝入りばなや、急に外に行った時などにやたら連続して咳き込むようになった。家族からはうるさいと言われた。咳をするから悪化するんだと怒られた。怒られたって出る物は仕方がない。
マスクをすると楽なのでマスクをしてしのいでいた。今度こそ良くなったと思っていたら、今、また、喉が痛いのである。
自営業は健康でないと、かせげない。
年末の稼ぎイベントである忘年会が、私の体調不良でできなくて、それを取り返すためにも1月はいっぱいイベントやるぞーと思ったけどどうもちゃんと治らないので、考えていたカレーの会もやめてしまった。
とにかく仕事よりお金より(と言いつつ、バイトは休めないんだけど)、しっかりお風呂に入ってあったかい布団で寝る、それだけはちゃんとやろうと心に決めた。
そうすれば風邪も治るだろうと。
そう思ったのに、ぶりかえすんだよなぁ。
もうなんか、疲れたのかなぁ、いろいろ。
一週間くらい湯治したい。
SNSに愚痴を垂れ流すとうっとおしいのでブログに書きました。
別な病院、行ってみるかなぁ。
phaさんの出演したハートネットTVがすごく良かった
というわけでphaさんの本。
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2012/08/03
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こちらは最近出た本。まだ立ち読みすらしていない。
放送で出てきた大原さんの本。これは読みたい。
お母さんはもっと寝ましょう
日経DUAL等に執筆されている舞田敏彦先生のtwitterをよく見ているんだけど、そこから先日ショックなデータを見た。
なにがショックって、30−40代女性が圧倒的に睡眠不足で、世界的に見ても睡眠不足………というのにプラスして、その平均より自分が全然寝ていないということだ!!
「データえっせい」にはさらに詳細が分析がなされていた。
高校生の子供のいるお母さんはさらに寝ていない。
息子が高校生になったらさらに寝られないのか!もうちょっとお母さんたちはちゃんと寝ることを意識したほうがいいのではないだろうか。睡眠時間を削るっていうのは、仕事や家事の時間がない時に一番楽な解決方法だ。でも工夫の余地はないだろうか。ときにはテクノロジーも駆使して。
私は、寝るのが大好きだ。睡眠はすべてに優先すると思っている。ちゃんと寝なければ健康にもなれないしまともに考えることもできないと思っている。家事より何より最優先したい。
寝よう。全力を尽くして全身全霊で寝よう。
まずは現状把握である。
私は5:30起き。(金曜日は6時からバイトなので4:30)
この前提条件で、7時間寝ることを目標とする。と、就寝時間は22:30。30分の余裕を設けるとして22:00にはふとんに入れる体制になる。
となると、21:30にはお風呂からあがりたいよね。
お風呂には40分くらい時間取りたい。あたま乾かすのとか風呂上がりのスキンケアも考えると、やっぱ1時間?
じゃ20:30にはお風呂はいらなくちゃ。
食後1時間はおきたいから19:30までにはごはんを終わらせる。
うん、そんなかんじ。いっけなーい、ブログなんて書いてる場合じゃない!
ところで目覚ましは普通の目覚まし時計とスマホのアラームなのですが、最近睡眠時間を把握するためにSleep Mister使ってます。
自分の睡眠サイクルの浅い深いもわかって、たいへん便利。
そして、わかったことがあります。
バイトの前日のほうが、早起きしなきゃいけないプレッシャーもあって、睡眠時間多めなんですね。そして翌日バイトないほうがよふかししがち。ビールも飲めるからね。だめじゃん。
それでも、平均して6時間も寝ていないんだな、いつも。
とにかく寝よう7時間。そしてめざせ8時間。
2016年の指針、そしてやること
はてダからはてブロにしたら、やたら読者も増えるし、☆も付くんですけど、なんでも☆つけてる人が多いようだ。FBの「いいね!」の軽さ同様、喜んではいけない。
コワーキングスペース運営しつついろんな人と会い、さらに正月のここ数日を過ごして、改めて強く思ったことがある。「考えが居着いてしまうことの怖さ」、だ。
考えの幅が狭い人が、リソースが豊富な状態になってしまうと、人に迷惑なものを時にはまき散らすのだなぁと思った。お金持ちが「役に立つはずだ」と、誰にも嬉しくない施設を作ってしまうように。みんなに尊敬されそれなりの地位を築いている人が、「みんな喜ぶはずだ」読んでも嬉しくないポエムや下らないコンテンツを垂れ流すように。
そしてそれらを批判する人が誰もいない。
これは取り巻きが多くても気付かない例だけど、逆に孤独すぎて気付かないケースも良くある、いやむしろそっちが多いかもしれない。自分の生活圏の範囲内でしか考えられないので、考えの幅を広げることができないのだ。
固まってしまうのは、怖い。自分がおかしいことをしているのに気付かないのは、怖い。
それを避けるには、常に新しい世界を知り続ける必要がある。動いて動きまくって、へぇ!って驚き続ける。そうしないでいたら、現状に満足してしまったら、自分の脳内だけで答えを見つけてしまって他人への考えが及ばない人になってしまう。
私は、貧乏でも、フットワークの軽い人でありたい。欲しいと言われたらそれを提供し、必要と言われたらすぐさまバイクで飛んでいけるように。要らないものじゃない、要る物を、確実に提供できる人でありたい。
現実は、そうはいかない状態だった。私の場合は常に「家庭」が足枷だった。でも、もうそんなに、私、家庭に貢献しなくてもいいんじゃないか。
息子は反抗期だし、家庭ではいさかいが絶えない。私が居ることで息子の自立を妨げてしまっている可能性もある。子どもの成果(成績とか)を、あたかも自分の評価のように思って必死になる親を鼻で笑ってきた。でも、いざ自分がそういう立場になると、急によそと比べてイライラしてしまう。みなさん優秀なのにうちは!みたいに。最低だよね。これはもう、親自身の自信のなさの現れ。私に何もないから子供に期待をおっかぶせてしまう。そんな親にはなりたくなかったのに、そうなってしまっていた。
これはよろしくない。
だからそろそろ、1人で動き回りたい自分の声に素直になろう、と思う。
そんなわけでやることリストですが、2015年のものがそのまま持ち上がりで継続しているものもあり、目標達成できないダメ人間」感がびしばしでているのですけどね、まぁそんな自分が大好き。
- やること
- 5/15(日)岡村靖幸のライブに行く
- 初売りで大内屋で下着買う
- 貧乏飯テロを敢行
- 2回、ソロキャンプツーリングする。一回は再び小安峡。もう一回は福島かな。
- 車で高速道路を走れるようになる
- 山形県鮫川村の羽根沢温泉に行く
- 新潟のギルドハウス十日町に行く
- 東京に行ってCo-Edoの田中さんと飲みに行って熱くコワーキングについて語る
- 東京以外の地方(四国とか神戸とか関西とか)に行ってそこのコワーキングスペースに行く
- しゅうこせんせいと高円寺で飲む
- また福島に行ってxibbarさんと餃子食べる
- それから福島で「一盃」に行って長田さんと飲む
- 警察小説と医療小説を読みまくる
- ウツ会議出席
- 串田さんと、かもすやに行く
- 月一で出張または泊まりの旅
- 新規ブログを立ち上げる
- 目標
- ノラヤの売上月6万越えを目指す
- ノラヤのライフハック勉強会を定着させる
- ノラヤサイエンスバー6回開催
書けない目標も、もちろんあるよ!!
これが中年男子の愛だ泣け。— 長嶋有「愛のようだ」
年末年始に、tobubeatsの曲を聞きながら浸った本。
読んでいる間も楽しいし、読後感もぽっとあったかくなる、良い本だ。
帯でいきなりネタバレされている。(この帯はちょっと違うのではないかと正直思う)
私は、人が死んだり病気になったりして泣かされる系べたべた恋愛小説は嫌い。でも長嶋有なら心配要らないと妙な確信を持って買った。長嶋有の本は随分図書館で借りて読んだけど買ったのは初めて。
たしかにそのとおりだった。けど、ちくしょう、これは、やられたなぁと思った。
私は薄情なので滅多に泣いたりしないけど、これは「泣ける」本だ。悲しくなくて、むしろ清々しいのに。
冒頭、主人公の戸倉が40代で遅い免許を取るほかは、ほぼ全編が車でドライブ中。ひたすら何かの目的のために移動する。ロードムービーかも。みんなでドライブって私はほとんどしたことないけど、こんな感じなのかなと思う。BGMを歌ったり、SAでコーヒー飲んだり、休憩したり。ひたすら楽しく、ところどころ中年のポイントを突いてきてニヤニヤする。アラフォー男子なら知ってるアニメや漫画のネタが次々出てくる。北斗の拳、キン肉マン。
40代にもなればみんなそれなりの地位だったり、仕事でも成果上げてたりする。表向き器用に生きているようで、出てくる男たちはみなちょっと道を外している。バツイチだったり、フリーランスだったり、いつのまにか子どもができていたり、そして重い病の人を想っていたり。
淡々といろんな「愛のよう」なことが挟まれる。決して熱烈ではない。もう中年だから、没頭するほど、めそめそできるほど恋はできない。それでも、渇望してもいないのに、愛のようなものはうっかり入って来る。そして日々の根底を静かに流れ続ける。そうなのかな、これは、というかすかな戸惑いとともに。
男子たち(時には女子も交えて)はわいわい楽しそうに旅をする。ひととき共にした楽しいことをやってるだけの時間が、すごく大事でその後の自分を支えたりするんだよね。
戸倉は想い人に伝えられないままだ。自分の微妙な不器用さを自覚し、それでも最後は清々しい。告げてしまった愛はいつか壊れてしまうけど、告げられなかった愛はいつまでも、残る。そういうの、大事にしたっていいんじゃないだろうか。
涙ひとしずくこぼした分の、あたたかい愛を抱えて生きるのも悪くない。
そういう人は、不器用でも、なんか素敵だと、私は思う。