仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

松島マラソンの10kmに初挑戦した話

1年前に「松島マラソン出よう」と、全然運動もしないし走ったこともないのに思い立って、だいたい週2〜3、走って、そしてようやく。

matsushima-half-marathon.jp


10/8走ってきました。
無事、完走。

ああああああああああ。長かった。
晴れた日も凍った日も雨の日も走り。
1年かけて目指していたのに。2週間前に膝の内側が痛くなり病院行ったら鵞足炎と言われてしまった。病院の先生も「無理はしないで」としか。とにかくなんとか休んでストレッチして痛み和らいだのかなんだかよくわかんない状態で、前日を迎えたらさらに、モチベーションそがれるような出来事があり。
足は痛いわ体重は減らないわで、泣きたくなるような気分だった。制限時間1時間20分って短くないか?私、10kmを1時間15分ぐらいでしか走ったことないのに。時間内にゴールできるんだろうか。しかし気をとりなおし、とにかく1日だけがんばろう、おわったら自分にたっぷりご褒美あげようと思った。
ラソンは何度も出ていて慣れている弟を東京から呼びつけて参加した。そしてスマホを家に忘れた。でがけにスマホに作ったチェックリストで荷物のチェックしていながら、そのスマホを!バカすぎる。うーんまぁ写真が撮れないのとSuica電子マネー使えないのだけ我慢すれば、まぁいいか、厄落としだよ!と解釈。ちょっと気が楽になった。

ラソン大会そのものがもちろんまったく初めてで、本当に老若男女が集まっていて、うわー走る人たちってこんなにいっぱいいたんだーと驚き、異文化体験の気分だった。
ファミリーで来てるし団体たくさん来てるし。そのへんにテント張ってるし。男の人は人前で着替えるし(弟の話だと女の人でも着替える人いるらしい)。


スタート前に9時だというのにガンガン暑くなってしまった。あまり暑い時走ってなかったのでちょっと不安に。
スタートしたら、後ろの方なのでまったりモードなのかなと思ったらみんなだんだん静かになって黙々と走る。松島は坂があって大変、というのをさんざん聞かされてきたけど、自分の家の周囲の坂にくらべたらそんなでもなかった。河岸段丘の下の方に住んでるので、どこへ行くにも上り坂なのだ。不便なところに住んでてよかった。それでも人がみっしりつ詰まった坂が見えると「うわぁ」という気分になった。
弟はどんどん先に行ってしまった。さすが慣れてる。
私は足が痛まないよう無理せず、下りも飛ばさず、とにかく完走さえできれば!と普段どおりに走った。
スタートの町中に戻ってくると、町民の皆さんやハーフや5kmに出る人も声をかけてくれて、嬉しくておもわずじわっと来そうになったが、そうなると途端に呼吸が苦しくなり慌てて感情を抑えた。
淡々とゴール。終わってみれば足の痛みはそんなに気にならなかった。
とにかく走り終えた開放感でいっぱい。そして、牡蠣汁うまい。

記録証受け取って、これが欲しかった、あこがれの完走記念品Tシャツに着替えて、弟とのんびりストレッチした後、帰った。
そして仙台駅の「ぷらっと」で私の誕生祝いと完走祝いにビールで乾杯。走ったあとのビールはうまかった。弟と仙台名物の話やノラヤ常連の話を語り合った。

走り終えて思ったのは、ほんとにあっけない一日だったということ。もっと、この1年間が報われたとか感動的なのかと思ったけど、けっこう淡々としている。
不思議なことに、あんなに痛かった鵞足炎がいまほとんど痛まない。しかし、油断して走ると再発しそうなので我慢している。
このブログを読んでいる方は私が何度もダイエットしては戻り挫折し、を繰り返しているのをご存知かと思いますが、やっぱ単なるダイエットとか体力づくりって、続かないんですよ。目標、といっても「何キロ落とす」とかじゃなく、なにかひと目に晒される目標があるほうがいい。
ラソン大会っていうのは目標にちょうどいいなと思った。
今後も出たいと思う。
走っている人はみんな痩せていてかっこよくて、イケメンで綺麗で、私もそうなりたい、と思ったし、単純に走ると気分がいいし、知っている道でも走ると意外な発見が多くて探検みたいだし、楽しい。ただ、今後は筋トレもして筋肉つけないと足に負担がかかってまたトラブルになってしまう。自分の体調にすごく敏感になった。
体力がついてまずいことは1つもない。全然風邪も引かなくなったし、自転車で坂を登るのも楽になった。動きがシャープになってバイトでも家事でも動作が早くなる。時短。
ただ、そういう体に負担のかかり時間もかることをして、ダラダラネットを見るのはやめられず、結局睡眠時間を削ってしまっていたので、そのへんを今後ちゃんとしていきたい。

ラソンが終わって1週間。
まだまだ自分にご褒美モードなので、体重が増えてしまいそうだ。走っていないときに私は一体なにをして痩せようとしていたのか、忘れてしまった。
ちゃんと休んだら、また目標を設定しないとー。

というわけでそこのあなた。一緒に走りません?

包丁を研ごう

包丁を、ちゃんと砥石で研げるようになりましょう。
包丁を研げるようになると人生が変わるしお金も貯まるし暮らしもていねいになります、多分。

包丁の研ぎ方

包丁の研ぎ方は、貝印のサイトが参考になる。他にも検索すれば動画などあるかも。
www.kai-group.com
私は、新聞の生活面の記事を見てやろうと思い立った。小学校5年生の時である。なんで思い立ったか忘れたが、刃物にかっこいいイメージがあったかもしれない、厨二的なやつで。
その新聞記事には、研ぐときに包丁を寝かせる角度を「普通の家庭用の包丁なら、10円玉が入るぐらい。実際に置いて確認してみるとよい」と書いてあった。貝印のサイトだと「15度」とあるが、記事に書いてたとおり、実際に10円玉を入れてやってみた。
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初めてやったときは力を入れすぎたのか角度がまずかったのか、母に「かえって切れねぐなったでおい!」と笑われた記憶がある。
何回かやるうちにちゃんと切れるような包丁研ぎができるようになった。

包丁研ぎができるとなにが良いか

では、包丁が研げると何がよいのでしょうか。

料理をする時のストレスがはるかに軽減する

研いだ後、切れ味を確認するためにいつもダイコンや人参など普段使いの野菜の皮をむいてみる。このとき、「すぅうーーっ……」と切れた時の快感は、なんとも言えない。くせになる。
研いで初めて気づくのだ、こんなに切れにくい包丁で自分は料理をしていたのかと……
じわじわと切れ味が悪くなっていくと、気づかないのですよね。
力も入れなくていい、野菜を切るときの「めんどくささ」が激減する。これは幸せなことです。

切れる包丁を使いたくなり、自炊したくなる

ばんばん切れる包丁があると、積極的に硬い野菜をざくざくと切りたくなります。
自炊のネックは時間がかかりめんどくさいことです。ですが切れる包丁が手に入ると時間もめんどくささも軽減しますから自炊したくなります。あ、でも料理の腕がなければ無理か。がんばってくださいとしか言えない。

自炊すると健康になる

べつにコンビニやできあいのおそうざい否定派ではないです。でも、大量短時間調理と時間経過に耐えるとなると、炭水化物と油、濃いめの味付けが主力になってしまいますからねー。
そういった食べ物だって、量を控えれば問題ない。とはいえ、量が少ないのは悲しくて人生を損した気分になります。
ばくばくと食べても太らないのはやはり食物繊維たっぷりの野菜。食物繊維たっぷりということは切れる包丁が活躍します。
楽しくざくざく切ってばくばく食べていろんな栄養素とって健康になろう。

お金がたまる

できあいのお惣菜、コンビニでヘルシーなものを選ぶと高いです。そりゃそーです。
自炊するとコストは驚くほど低く済みます。自分の人件費や光熱水通費を考えなくていいからね!でも包丁が切れると作業時間の短縮につながります。フープロもヘルシオもいいですけど、ほぼ毎回使う包丁が使い心地がいいだけで、料理したくなりますからね。砥石なんて一回買えばかなり持ちます。お得です。

楽しい

砥石で包丁を研ぐのは単純に楽しいです。乾いたら水を足し、場所を変え、しゅーっしゅーっと音を立てていると気持ちがいい。
包丁を研ぐのにはいろいろ手段はありますが、砥石で研ぐときは腕だけでなく上半身全体を使います。この仕事してる感がここちよい。
「3枚のおふだ」の、やまんばも、このような気分だったのだろうと思いをはせます。はせなくてもいいけど。

注意点

包丁研いだあとの注意点

手を切らないように

以前は爪で止まってたのがすぱっといくようになってしまいます。気をつけましょう。

まな板まで切らないように

食材だけでなくまな板まで刺さってちょっとびっくりします。びっくりするだけ。

砥石は洗ってしっかり乾かしましょう

湿ったまましまうと、かびます。

まとめ

包丁を研ぎましょう。この仕事には男性も向いてます。ぜひチャレンジしてみてください。

RubyKaigi2017に行ってきた、そして来年のRubyKaigi2018は仙台だという話

窓の外は、降り始めた雨とすこしずつ暗くなっていく広島の町。広島は街の中の川が生きてるな。仙台はこうはいかないんだよな。もうちょっと観光めいたこともしたかったな。広島弁を聞かないままだったな。なんて名残惜しく思いながら景色を眺めた。

広島空港へ向かうシャトルバス車内。そろそろかな、とtwitterを検索。

「来年のRubyKaigiは仙台で開催!」
お、発表された。

私はRubyKaigi2017に3日間、一応スタッフとして参加してきた。飛行機の時間の都合上、クロージングの前に会場の広島国際会議場を退出してきた。

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RubyKaigiとは、これです。かつては日本Ruby会議って言ってましたね。
rubykaigi.org

ITじゃない知り合いのため説明すると、Rubyというのは日本発のプログラミング言語で、世界中で使われておりファンがおりユーザーがいる。私もかつてITで仕事して食っていこうと思っていた時に勉強して使っていた。Railsというフレームワークができてから一層人気は高まり、日本各地にRubyのコミュニティができて仙台でもRails勉強会@東北がkatahiradoを中心に開催されていた。あの頃はワクワクしていたなぁ。なんであんなに夢中だったのかというとなんといってもやっぱ仙台でも東京でもRubyコミュニティの人たちがniceな人たちばかりで、単純に楽しかった。いろんな夢や希望があった。飲み会も楽しかった。そしてRails勉強会@東北がきっかけで色々な人と繋がりができてそれが東北デベロッパーズコミュニティ(TDC)につながっていったのだった。というのをいまや誰も知るまい。

私は母親業と夫の単身赴任等でコミュニティ活動も仕事もセーブせざるをえなくなり、だんだんRuby関係やTDC関係には出なくなり、やがてITの仕事よりコワーキングの方に興味が移って、コンビニ店員のかたわらノラヤを運営するという現状である。だからもうITもRubyも遠い過去になっていた。

そんな私がおもいがけずRubyKaigi2017にひょっこり行くことになったのは、来年に向けての事情があり、日本Rubyの会の方々に声をかけていただいたからだ。
かつて仙台RubyKaigiを2回やるくらいコミュニティが活発だった仙台も、いまや、当時コミュニティにいたメンバーは引っ越したり生活が変わったり仕事が変わったりで、全然出てこなくなった。ネット上でふらふらしてるのは私ぐらいなのである。
私が最後にRubyKaigiに出たのは2011年。それからさらに規模が大きくなり、外国の方がかなり増えたという。今のRubyKaigiはどうなっているのか、見にきませんか?と。広島。遠い。それに私もうRubyistじゃないし。
しかし、こういう機会でもないと広島に行くことは一生ないだろう。行くとすれば、平日を含む3日間息子をひとり置いておくことになる。無理なのでは…と思ったが息子が「俺は大丈夫だ」と言うので、思い切って行くことにした。

久しぶりのRubyKaigi、まず公式言語が日本語でなく英語になっている。サイトに日本語のプログラムが一切ない。(なので、るびまで高橋さんの解説記事があった、今知った。)そして日本語話者の講演の時は同時通訳がつく。参加者も外国の方がとても多く、半数とは言わないがざっとみて2〜3割くらい?そして子連れで参加しやすいよう託児サービスもある。大きくなったんだなあ、国際会議なんだなぁ…というのが第一印象だ。
紙のプログラム等は一切配布せず、情報はウェブで見るようになっている。当然ネット接続が前提なのでWifiを全会場で利用できる。
スタッフは日本Rubyの会の方々をはじめ、Rubyistのボランティア、地元広島のRubyコミュニティの方々、広島の学生さん、などなど。

私はセッションを聞きながら人の案内とか忘れ物チェックとかやってた。セッションは内容は全然わからないんだけど、コミッター大集合とか、LTとか、この笑いが起きるあったかい感じはRubyのコミュニティならでは、と、懐かしく感じていた。そういえばtenderloveさんのセッションでは「草」の英語解説で有名になった件が当然のように出たし、青森に留学していたというJonanさんがセッションの前説で「デカ外人クイズ」を出していて、すごく楽しかった。なごやかな空気感は昔のまま。
1日目の公式懇親会にも混ざらせてもらい、久しぶりの方々に会って挨拶したら意外にも皆さん私のことを覚えていてくださって、すごく嬉しかった。懇親会といえば、2日目の夜はDrinkUpが5ヶ所で開催されていた。私は一番知り合いがいそうな永和システムマネジメントさんのDrinkUpにちょっとだけ顔を出した。すごい数の日本酒があった。その後のカラオケもすごかったらしい。前夜祭を含め連日開催されたこれらの飲み会は全部スポンサーがついていて、RubyKaigi参加者は無料。すごいことになっている。

ちなみに会期を通してスポンサーの部屋では、多くの会社が出店していたんだけど、それはビジネスカラーバリバリではなく、Rubyコミュニティ等でよく見かける方々がたくさんいて、企業の宣伝というより遊びに行くような感じだった。コーヒースポンサーがコーヒーを提供していて、ちょっと眠くなった時コーヒー片手にブースを回ることができて、すごく良いと思った。


もう開発者でもコードを書く人でもない私がRubyKaigiにいるのっていいんだろうか、場違いなんじゃないだろうかと、行くまでずっと思ったけど、いろんな空気を感じていると、規模がでかくなっても、Rubyのコミュニティの本質って変わってないんだというのがわかった。現場に行くことはとても大事だった。行ってよかった。
そして著名な開発者の方々がスタッフとして力仕事を含めいろんな雑用をこなしているのを見て、正直「これは開発者の人の仕事じゃないな」と思ったし、だからRuby知らなくても一行もコードを書いてなくても、Rubyコミュニティに貢献する方法ってあるよなぁと思った。

地方にRubyKaigiが来るのがどうすごいのか、広島の方が今年こういうブログを書いているのでぜひ読んでください。なんか愛がありますよね。
nyoho.jp

とりあえず来年に向けて私ができることは、来年仙台でRubyKaigiがあるよ、それはきっととても楽しいよ、そしておそらくそれはたくさんの地元の人が協力してくれるとすごくいいよ、と、いうことを多くの方に知ってもらうことです。
そういうわけだから、どうぞよろしくお願いします、仙台のみなさん。


3日間自宅でひとりぐらししていた息子は、特に問題なく生きていた。私が戻った翌日から期末テストだったんできつかったとは言ってたけど、あと数年したら一人暮らしするかもしれないんだし、練習になったと思う。ほっとした。
「家庭があるので動けない」という状態を、もしかしてようやく卒業できたのだろうか。だとしたら、こんな嬉しいことはない。(また大学受験の頃は動けなくなるのかもしれんけど)

誕生日特典は無視

もうすぐ誕生日だ。

誕生日というと、多くのお店やネットショップから「誕生日特典」の割引券やポイントプレゼントのお知らせが来る。
私はこういうのを利用したことが一度もない。

なぜなら、たいてい「ただでくれる」ものではないからだ。
「3000円以上お買上げの際にご利用いただける500円割引券です」
のように、一定額以上お買い上げしないとその特典は使えないのだ。

そのお買上げするものがしょっちゅう使う消耗品ならば、良い。しかしそういう誕生日特典を送ってくるところは、めったに買わないところなのだ。そんなにぽんぽん3000円以上とかお買上げしないわい、っていう。
もちろんこれは誕生日という特別感に「自分にごほうび」という魔の言葉をプラスして購買欲を刺激し、必要でもないものを「この機会に」「記念に」ということで買わせようという商法ですからね。こちとら貧乏人だい、騙されてたまるか。
「記念に」ってのも恐ろしい言葉だ。その時はテンション上がってていいものを買ったと思うけど、次の年には後悔していたりする。でもその後悔が「記念」って言葉で薄れてしまう。「記念」は消え物が良いよね。


そういうわけで今年も誕生日特典はつかわないと思う。
あ、一つだけ使った。クリーニング屋さんの50%割引だ。ただ、特定の曜日に50%割引になるので、いつもその曜日に持っていっている。その曜日を待たずにクリーニングを出すことができたというだけ。そもそもクリーニングに出すことなんて滅多にないので、これも毎年使ってなかったんだけど、今年は、たまたま。全然レアな特典ではないが、こういう生活に密着したものはまぁありがたい。

クリーニングや日用品など、普段の生活で使うものが安くなるのは嬉しいね。
えー、誕生日なのに、生活に密着したなにかがお得になったりもらえたり、そういうのが嬉しいって、なんか、むなしくない?特別感が欲しくない?

でもねぇ。私、毎日生活に追われて一日一日が過ぎていくので、その生活が楽になるのが、一番うれしいんですよ。
たとえば毎週、雨の日も風の日も出かけているバイク過積載買い物ツアー。疲れ切って自宅に戻って、重たい荷物を冷蔵庫につめこみ。さらにそれから夕飯を作らなければならないというあの日曜日の夕方の最高に辛い時間。それが、少しでも楽になるなら。
ここで毎週買う生活必需品、これがもし1ヶ月だけでも、毎週日曜の夕方に届くんだったら、すごく嬉しいぞ私は。そんなプレゼントは、ないのか。
バナナ・ヨーグルト・納豆・牛乳・毎日骨太・ソーセージ・弁当のおかず・あぶらあげ(生協の)・豆腐・豚バラ薄切り。

ああ、ネットスーパー使えばいいじゃんという話ですね。ちなみに生協の個人宅配は子供が小さい時は使っていたが、やめた。あれは保冷剤や発泡スチロールのボックスを置けるスペースが家にないと辛いのである。
あーもういいや。誕生日は何もいらない。
誕生日に特別なにかっていわれても思いつかないから、それを分割払いみたいにして、普段の生活をちょっとだけ楽にしたい。未来に希望が欲しい。

今年は家に誰もいなくなるので、実家に帰ります。

amzn.asia

フライパン用のアルミシートが素晴らしい件について

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荻原魚雷さんにならって、(前のブログ参照)
私も「知っておいたほうがいい生活に役立つネタ」をブログに書こうと思った。

といっても、普通の人にとっては「Amazonプライムがどうの」「どこの会員になってこれこれこうするとポイントがお得」とか「クレジットカードはどこがいい」とか、そういうネット生活ハック系の話題の方が嬉しいと思う。しかし荻原魚雷さんは絶対そんな話は書かないだろう。洗濯ネットや、焼き魚の余りで出汁、のようなネタを私も提供したい。

なお普通の人は、こちらの方のサイトが役立つと思う。(ちょっとみづらい)
nomad-saving.com


では本題の、リアル生活ハック系話題。
最近、フライパンで料理をする時、アルミホイルのシートを使うようになった。これが、
なんで今まで使っていなかったのか!?
と、思うぐらい便利なんでみなさん使いましょう。

どんな製品なのか知らない人も多いだろう。こんなん。

サイズもいろいろあるし、いろいろなメーカーから出ている。私はSEIYUのみなさまのお墨付きシリーズのを買ってます。(冒頭の写真)
これがどう素晴らしいのか説明すると。

1. フライパンを洗う手間が省ける

使ったらシートを捨てるだけです。

2. 連続して1つのフライパンで調理ができる

1つのフライパンで料理によっては一度フライパンを綺麗にしてから次の食材を調理するというものがありますが、そんな時に洗わなくてもいいです!

3. くっつく料理がくっつかない

油をひいてもテフロンでも、どうしてもくっついてしまう料理ってありますよね!?そういうのも、ホイル使えば問題なし!

4. 油を使わなくて済む

はじめて使った時は不安だったのですが、シリコン加工のおかげで本当にまったくいらないです。目玉焼きも問題なし。むしろくっつかなくて滑りすぎるくらい。


私は、安い肉を買ってきて漬け込んだものを焼くことがよくある。
たとえば、みそと豆板醤。塩麹とレモン。ゆずこしょう。など。スライス豚肉にスプーンで塗って、重ねてラップで包んで冷凍する。食べる日に冷蔵庫で半日ほどおいて解凍すると塩気がきつすぎず、簡単でうまいんだこれが!
作るのは焼くだけなので楽だけど、フライパンが焦げついてしまうのが悩みだった。フライパンをひとばん、流しに置いて水でうるかさなければならない。(うるかす、を知らない方は、ぐぐってください)
朝起きて流しにばーんとフライパンがあるのを見ると、憂鬱。
それがアルミシートのお陰で心置きなく焼ける。焼いたらホイルをまるめてポイ。それだけ。手間だけでなく、洗い物に費やす水や洗剤の節約にもなるじゃないか。

難点は、ちょっとだけ火力が弱くなり、水分の蒸発が少なくなる、くらいですかね。ものによってはびしゃっと水っぽくなってしまいます。が、これは経験を積んで試行錯誤すればなんとかなりそう。水分に食材のだしも出ているだろうから、なにかそれを吸うようなものと一緒に調理するとかね。
それと、ある程度焦げることで得られる「こんがり感」は、弱まる。これもしょうがないしなんか工夫ができるのかもしれない。
あと、アルミシート自体、普通のアルミホイルに比べれば高いですよ。でも、楽になった分考えれば安い。
折り曲げたり型を作ったりと、まだまだ活用法がありそうなアルミシート。便利な使い方をこれからも探求していこうと思ってます!

お弁当がつらい

息子が高校生になったので週に4日弁当作りという苦行を強いられている。
つらい。つらい。楽しくない。
などと書くと「母親の資格なし!」と、95%の人に責められるだろうな。

苦手なもんは仕方ねーよ。

高校は月〜金だけど、うち月〜木に弁当を作っている。
金曜日は、私が6時からバイトで4:30に起きているため、これ以上睡眠時間を減らすのは死ぬと思ったので学食を利用してもらっている。
月火水木のうち、火水は7時からバイトなので5:15に起きて弁当を作って息子の朝食を用意してからバイトに行く。弁当がなければ20分多く寝れるのに。つらい。

「弁当めんどくさい」と言うと「時々は、冷凍食品やできあいのお惣菜に頼るのも仕方がないですよ」と言われてショックを受ける。私は最初から常に冷凍食品やできあいのお惣菜に頼っている。でないと弁当なんて作れないよ、おいら死んじまうよ。
あ、自前のおかずもがんばってみたこともあるけど、3日くらいしか続かなかった。無理です。

しかし、世間の愛情あふれるお母さんは、たとえ自分の睡眠時間が削られようが、弁当を喜んで作るものらしい。キャラ弁とか作りたくなる気持ちがさっぱりわからない。
「からっぽになった弁当箱を見る時が嬉しい」
という意見を、よく聞く。しかし、その気持ちがそもそもわからない。食べなきゃ腹が減るから食うんじゃないの?
そういえば小中に行事などで息子に弁当を作った時は「おいしかったよ、かあちゃん」と言って弁当箱を出してもらっていたが、無理やり言わせているようでやめた。高校に入ったら「弁当箱は自分で洗うように」というルールを設けたら、平気で2,3日出さない。これだから男子は。しょうがないので複数個でローテーションしている。

私は、自分が弁当をありがたく思った記憶があまりないので、作るのに積極的になれないのかもしれない。
私が高校の時、夏場は弁当箱の蓋を開けると嫌な匂いがして、今思うとあれは腐っていたんだと思うが、文句を言うとぶっころされそうなので、食べていたなぁ。それと、おにぎりはいつも母の使う化粧品の匂いがべったり付いていた。昔は無香料の化粧品は少数派だった。やはり文句を言えないので食べていたなぁ。それに比べてうちの息子は「色が茶色だけだ」とか文句いいやがって。いいじゃないかよ茶色。私が高校の時からあげもソーセージも弁当に入ってなかったぞ。まー私の母も仕事していたし早起きして作っていたのだと思うが、そもそも母の料理は全体的にあまりうまくなかった。(これは本人が後年認めている)
逆に学校に売りに来た「たけや」のパン屋さんのパンのうまさは、今でも忘れられない。母に「お昼にパンを食べたい」と懇願して時々パンを買った。おいしかったなぁ、あのメロンクリームや揚げソーセージの入ったあまったるい、どこまでも高カロリーのパン……

まぁそんなに作るの嫌なら毎日学食にしてもらえばいいって話なんだけど、やっぱりお金飛んでくからね。
私は自分にも時々弁当を作る。それで「偉い」と言われることもあるけど、金を惜しむためそして痩せるため。買うと、炭水化物ばっかりになるからね。
朝食で微妙にあまったもの、野菜などをタッパーに詰めて持っていく。いろどりもなにもない。量を抑えているので、食べ終わっても腹がくちくなることはない。と、いいつつ、毎日そんな生活をしているとストレスで発狂するので、3日にいっぺんは外食やコンビニ弁当を食べている。やっぱり圧倒的にうまい。

そういうわけで、私にとって弁当は、しかたなく作って、しかたなく食べているものなのだ。つらくなるのは当たり前だ。
書店に行って弁当作りの本を何冊か立ち読みしてみた。おいしそうでピンとくるレシピがあったら、真似しようと思って。
………
少ない。圧倒的に。なにこれ、こんなんでみんな、足りるの?
そして、おいしそう!作りたい!と思えるものは、なかった。
ううむ。

結局答えはシンプルなのだろう。
私は、料理を自分で作りたくないのだ。誰かが作ったものを、食べたいのだ。弁当レシピ本を見ても、自分でこれを作るのかと思うから心が動かないのだ。
料理は嫌いだけど決して苦手じゃない。食い意地がはっているので、自分で作ったほうがおいしくて安くできる食べ物があったりすると、作る。それだけ。なんでも喜んで作るような人間ではないのだ、私は。

そのうち挫折して、息子には毎日学食で食べてもらうようになる気がする。
こんな母ですまんなと思うが、うまくもなく衛生面も心配な手作り弁当を無理して作るより、私はちゃんと寝て健康を維持してお金を稼ぎたい。でも、稼げないんだけどね……

岡崎武志さん、荻原魚雷さんの話を聞きに行ってきた、兼、「日常学事始」レビュー


先日、THE6で開催されたこちらのイベントに行ってきました。荻原魚雷さんに仙台で会えるなんて。

the6.jp

会場には「ゆるい生き方」が好きそうな人、というよりは「読書家」っぽいきちんとした方が満ち溢れていて、ちょっと圧倒された。女性が多い。黒髪ストレートメガネロングスカート、みたいな。お二人は古本界隈の方なんで、そういうのが好きな人が集まったのだと思います。
しかしそんな雰囲気の中、前に座っている荻原さんと岡崎さんのお二人はビール飲み始めているんです。素敵すぎる。

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左:岡崎さん 右:魚雷さん

明日バイトがなかったら私もビール飲みながら聞きたかった。しかし周囲を見回すと誰一人飲んでいない。超真面目っぽい。

トークは、岡崎さんのゆるやかな関西弁と、それに魚雷さんがぽつぽつと補足を加えるかんじで進んだ。魚雷さんはあんま喋んない人らしく、ものすごく親近感を持った。「だいたいこんなかんじなんです。ふたりでなんかイベントやると私がほとんど喋ってる」と岡崎さん。
岡崎さんはこの日、青森も回って古本屋に行ってきたらしい。私は本を滅多に買わないし古本事情も全然知らないので「あの◯◯という古本屋あるでしょう」「◯◯の本が」と言われて会場の多くの人がうなずきまくるときに、ついていけなかった。しかし古本屋の世界も奥が深いんだなと感心して聞いてた。仙台にも個性豊かな古本屋があるそうだ。萬葉堂書店も火星の庭も名前は有名だけど入ったことない。でもそういえば学生の時や社会人なりたての頃は、住んでいる町に必ず1軒古本屋があって、夜遅くまでぼんやり明かりがついてて、酔った勢いで入ってへんなまんがを見つけては買ったりしていた。友人が引っ越す際大友克洋のマンガを大量におしつけて行った時はまんが専門の古本屋に持って行った。みんな無くなってしまった。そしてトークにもあったけど、古本屋の店主はみんな怖かった。持っていった文庫本を「ゴミにしかならない」と睨まれたときは怖かったし悲しかったしトラウマになった。
「古本屋ってのは他のまともな仕事に就けない人がやってるよね」と岡崎さんが言う。笑い。そうなのか。私と似た人たちだったのかもしれない。話題があっちゃこっちゃに飛ぶ。でもそれが可笑しくてしかたがない。


そもそも、今日は岡崎さんと魚雷さんの新刊のお話だった。岡崎さんの本はこれから読みます、すみません。
魚雷さんの本は買った。

これ「若い人のために」と書いてあるけど、ちっとも若くない私にもすごく役に立つ嬉しい話がたくさん書いてあって、ていねいな生活でもなく貧乏生活でもなく、しみったれている私にぴったりなのだ。本気で実生活に取り入れている。
実際私は、洗濯ネットは買い足したし、もやしを神経質に洗わなくなったし、締め切ったままの息子の部屋の窓を不在時にこっそりあけて換気するようになったし、服を買いたい衝動に駆られたら「待て一着捨ててからだ!捨てたいと思う服があるか?」と自問自答して我慢するし、納豆と豆腐のまぜまぜペーストは早朝バイトがある日の定番朝食になった。
「洗濯ネットの話からこの連載がはじまった」と、魚雷さんが言うと岡崎さんが「それを若い人に伝えたかったと!じゃぁ魚雷印の洗濯ネット売ったらいいんじゃない」。会場は笑いに包まれるが私は発売されたら真っ先に買うと思った。(その時は確実に10年以上使っている洗濯ネットを1個引退させよう)
それと、焼き魚の残りを出汁にするという話。これも岡崎さんが話題にして会場はどうしようもない笑いに包まれたのだけど、「日常学事始」でこの部分を読んだ時私は衝撃を受けたのだ。「私以外に、これをやっている人がいる!」と。サンマやアジでもおいしいし、鯛の(富裕層きどりじゃないです、安い時たまにしか食べない)食べた後の骨とヒレと頭で取れる出汁は絶品で、味噌汁にするにはもったいないのでちょっとしょうがをおろしてネギを刻んで入れて塩だけで軽く味付けするスープにすると本気で旨いです、そうめんも合うかもしれない。ちなみに細かい骨はざるでは除ききれないので、三角コーナー用のネット使ってこしてます、これは人によっては抵抗感あるかもしれないけど。いや、ほとんどの人が抵抗感あるか。
この会場に魚雷さんのtipsを本当に実行している人はどれぐらいいるのだろうか。
トークでは話題にならなかったが、この本の中で一番好きなのは、この部分。

「ひる寝にかぎらず、五分でも十分でもひまがあれば、からだを水平に横たえて、楽にして、ワシは休むことにしている、地球の重力になじむことはええことや、人間はもともとそうするように出来ているんだから」
(p.171: 睡眠を優先する生活)

これは天野忠の随筆の中に出てきた、ある病院長さんのアドバイスだそうだ。なんとも味わい深い文章だ。勝手に知人の関西出身の医師の声で再生される。からだを横たえ、地球の重力にいますぐなじんで、穴の中にどんどんしみこんで行きたくなる。


話題は近頃の若者へのアドバイスへ。魚雷さんも岡崎さんも収入が低ければ「アルバイトすればええ」と言う。
岡崎さんは古本屋をやりたいという若者からよく相談を受けるが、「みんな収支とか難しく考えすぎや」という。「ここは立地が、人通りがー、言うて。そんなこと言ってたらいつまでたってもできへん。やりながら学ぶんですよ。ノウハウは後からついていく」魚雷さんも「食えないライターをやしなうように、出版社にはいろんな小さな仕事があるんです。出入りするうち声をかけてもらえる。ライターをやる前はそんなのがあると知らなかった」と言う。だからやりたければその世界にまずなんとかもぐりこんで始めてしまおう、と。

これはとても励まされる話だった。
まさに私は稼げないコワーキングスペースをやってる。立地とか収支とか考えたら絶対手を出せない商売だ。だからバイトもしている。周囲に起業だベンチャーだ、稼げないなら助成金、みたいな立派な人たちが多いので萎縮していたけど、別にうちみたいなやり方でもいいんだ、と思った。(という話をこっちにも書いた)まぁただし私は夫に養われているので悔しいんだけどね。

偶然だけど、ここでブログを書くのをひと休みして開いた本に、こんな文があった。

今、「金もないけど、就職もしたくない」という思いを抱いている若者たちはいったいどのような道を歩んでいるのだろうか?かつで僕もそんな一員だっただけに、現在の閉塞した社会状況はとれも心配である。抜け道の数が多ければ多いほどその社会は良い社会であると僕は思っている。

村上春樹が書いたものだ。続けて著者が、

この文章が書かれたのは1980年台のはじめであり、今から30年ほどの年月が経っている。(中略)21世紀の日本で、「抜け道」があると感じることができる人はどれだけいるだろう。

と述べている。
商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)

確かにその通りなんだけど、「金もないけど、就職もしたくない」けど、「立派でいたい」「まともでいたい」人が多いんじゃないだろうか。大多数の人が行かない光の当たらない道をゆるく生きる、岡崎さんや魚雷さんの言うような生き方もありなんじゃないだろうか。
私はそうしようと思う。全然若者じゃないけど。


トークが終わって荻原魚雷さんにご挨拶してサインをしてもらった。言いたいことはたくさんあったけどこういう時にとっさに言葉が出てこなくて、へごもごしてしまう。「洗濯ネットを買い足しました、納豆と豆腐をまぜたやつ、おいしいです」としか言えなかった。魚雷さんは「味噌汁にいれてもおいしいですよ」と優しくこたえてくださった。

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あっ!コンビニのフォークの柄でこすってもレンジの汚れが落ちなかった話をするのを忘れた。うちのはよっぽど強靭な汚れだったのだろうなぁ。普段は絶対もらわないパスタのフォークを貰って、トライしたのに。
では、書き終えたので地球の重力になじむことにします。