仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

「はじめてのIT勉強会 in 仙台」主催の「はじめての人のためのコミュニティミーティング」に行ってみた

f:id:monyakata:20171209150840j:plain f:id:monyakata:20171209130234j:plain
2017年12月9日(土)、こちらに参加してきました!

lets-go-study-meeting.connpass.com

こちらの「はじめてのIT勉強会 in 仙台」は、最近立ち上がったコミュニティで、勉強会初心者で勉強会が怖い慣れていないそういう人にも敷居を低くしてあげようと謳っています。
で、今回は仙台のいろんな勉強会コミュニティが集合ということで、私は勉強会初心者どころか老人なんですけど行って参りました。目的は3つ。

1. Knowledge BBQさんの応援。
いわずもがな、私の運営するコワーキングスペース「ノラヤ」で勉強会をしてくださっている「Knowledge BBQ」さん。とてもいい雰囲気で楽しい勉強会なので、多くの人に知ってもらいたく。
2. ノラヤの宣伝。
で、そんなKnowledgeBBQさんみたいに、ノラヤで少人数の勉強会できるよーと。
3. RubyKaigiの宣伝とRubyistを探す。
これがメインだったかもしれない。
とにかく今のITコミュニティがどうなってるんだか、さっぱりわからないし、今のITコミュニティにいる人たちも私を知らないと思うのでRubyKaigiに備えて状況を把握し、顔を売っておきたいのだった。

現地に到着すれば、1年〜数年ぶりの懐かしい人たち(といってもSNS上では良く見ている)がたくさん。「ああひさしぶりー」みたいな挨拶を交わした。一般参加者席を見れば、20代〜30代と思われる若手がほとんど。後でわかったのだけど、実は高校生をはじめ学生さんの参加者が半数近くいたという。仙台のITコミュニティおっさんばっかりのイメージがあったので、これは本当に嬉しいことだ。女性もちらほら。相変わらず1%くらいだけど。

今回の勉強会は、仙台にいるITコミュニティが集まり、代表が登壇。簡単に説明したあと、司会の佐藤さん(@luckbizzoさん)がいろんな話題を振って語ってもらう流れ。
なお、会場後ろには登壇しないコミュニティも含めブースが設けられ、コミュニティの人が待機している。今回ありがたいことに、私もブース席を作ってもらい、ノラヤとRubyKaigiのチラシとステッカーを並べさせてもらった。(今思い出した、ノラヤのステッカー配るの忘れた。)ちなみに、RubyKaigiのフライヤーは急遽RubyKaigiの運営スタッフに相談して作ってもらったものです。ステッカーは高橋会長にわざわざ送っていただきました。ありがとうございました。

f:id:monyakata:20171209132347j:plain

会がはじまると、いろんなコミュニティが次々と紹介されていった。緊張しまくっている人、喋り慣れている人、偉そうな人、小心そうな人。総じてみんな普通の人。
昔関わっていたCoderDojo Sendaiでは増量した砂金さんが出て来た。CoderDojo Sendaiって今動いてるのかな。Izumiだけかも。
グローバルラボの篠原さんが「みなさん大学で学んだことを社会に出て生かしていますか?生かせてないですよね!大学で即戦力を育てるよう教育を変えたい」というようなことを言っていたのには違和感を感じた。大学で即役に立つ内容ばかり重視してやるようになったら、基礎研究がどんどん死んでしまうと私は思うので。
すくすくScrumのナイスガイ半谷さんはいきなり握手しまくりのアイスブレイクを行い、会場の温度を5度上げた。
我らがKnowledgeBBQのキムタクさんは、めちゃくちゃ緊張していたみたいだけど、がんばってアピールしていた。
登壇したコミュニティは全部で11個。すごい数だ。司会の佐藤さんは話を引き出すのがとても上手くて、緊張気味の会場の雰囲気を和らげ、笑いも誘いつつ、なごやかに会を進行していく。

会場からの質問で盛り上がったのは「勉強会の集客をどうしているのか」。これは大昔から解決していない問題だ。ほぼすべてのコミュニティが人集めに悩んでいることが明らかになった。会社や学校、リアルな知り合いに頼るのもあるけれど、かつてはML、今SNSを活用しても、限界があるのはみんな実感しているだろう。土地柄、東北人の引っ込み思案なところもあるかもしれない。そういった悩みがあるからこそ、この日たくさんのコミュニティが集まり、最大規模のイベントとなったのだろう。
そういえば以前は「クロスコミュニティ忘年会」があったけど、コミュニティが混じる場が今後も定期的にあるといいかもしれない。

アピールタイムでは、私もちょっとだけ出させてもらって、RubyKaigiの宣伝をした。(ノラヤの宣伝もしようと思ったのに忘れた。)意外と「RubyKaigi」というと「おおっ!」と反応があり、RubyistでなくてもRubyKaigiの知名度が仙台でもそこそこあることが驚きだった。
ピザを食べながら(残念ながらビールはない)の懇親会では、たくさんの方が話しかけてきて「RubyKaigi興味あります!」「Ruby仕事でやってます!」「Rubyはじめました!」「手伝えることがあったら協力します!」と言ってくださった。嬉しい。いるところにはいるんだ、Rubyist。RubyKaigi経験者もちらほらいて、心強く思った。
とはいえ、具体的に、ではこれを協力してくださいということはまだなんにも言えなくて、ちょっとはがゆい感じだったけど、つながりができたのはありがたいことだなぁと思う。これから仲良くしましょう。
それから、twitterでしかやりとりしたことない人とも実際会えた。ただ、IDと名前がちゃんと一致していないかもしれない。
ノラヤに興味をもってくれた人もいた。勉強会やりたいという人もいた。やっぱり人の集まるところに出かけていくのは大事だ。

「コミュニティに参加して、失うものは何もない」
という、名言が(たしか)佐藤さんから出た。
10年前コミュニティどっぷりだった自分が、コミュニティから遠のいた経緯を思い出した。なにしろコミュニティに参加できるというのは、限られた恵まれた人たちなのだ。いろいろ活動したくでもできない人がたーくさんいる。私はずっと子育てその他家庭の事情で活動を制限せざるを得なかった。10年ほど経って息子が高校生になってようやく、土日や夜に出歩けるようになったのだ。
だから独身で若くて背負うものがないのに、ただ悶々と「でもコミュ障だし」「自分に自信ないし」と思ってコミュニティ活動に参加しないとしたら、ふっっっざけんなと言いたい。
それでも、ITコミュニティは猛者ばかりが集って怖いイメージがあるなら、はじめてのIT勉強会や仙台ゆるふわWeb勉強会は初心者に優しいので第一歩にいいと思う。

終わった後にアルコールありの懇親会があったようだけど、前日も飲んだので、家に帰ってしまった。あとから考えるとやっぱり出ればよかった。
主催のみなさん、そして出会えたみなさん、ありがとうございました。

※RubyKaigiについてはこちらのブログもご覧ください。
monyakata.hatenadiary.jp

自己肯定感が得られたかったら

自分がとんでもないダメ人間であるのは知っているし、ノラヤが潰れた後はどうなるのかさっぱりわからないし、先が見えない、金ない、時間ない、若さもない。
まぁ、落ち込みますよね。時々、キラキラしたFacebookの起業家たちや、コワーキングスペース運営者たちや、仕事ばりばり頑張っている人を見て、月収が20万以上どころか50万とか100万とか貰っている世界を見て、なぜ私はこんな状態で47歳になってしまったのだろうなぁと思う。47だよ47。
多分月収20万以上なんて一生縁がないんだろうな。

落ち込んでいるときは、ただただ、ぐだぐだとブログやらtwitterやらfbに「俺はこんなにダメだ」みたいなのを吐き散らし、楽になるどころか、それを見てさらに自己嫌悪に陥る。
わかっちゃいるけど辞められない。

そういう時に、俺ってばスゲー感をてっとりばやく得られるといいのですが、難しいですね。ただ、前向き気分になれる一陣の風がほしい。気分さえ晴れたら、多分変わる。


落ち込みを脱して前向きになろう!と思ってやりがちで効果ないのはこういうやつです。
1. 身内、まわりの人、恋人になぐさめてもらう、はげましてもらう
知り合いは駄目です、こっちが申し訳なくなるし、落ち込んでいる姿を見るのが辛いから慰めたり励ましたりしているんだろう、結局自分のためだろう、本当は俺のことなんでどうでもいいんだ……とか思って余計嫌な気分になりがち。
2. ひたすら考える
堂々巡りするばっかりで解決策なんて生まれない。
3. ひたすら目の前のことをこなす
正解と言われますがやっぱり気分は良くないし効率が悪い。
4. 自分の好きなことをする
好きなことをしていても気分が後ろ向きだと楽しくない。
5. 自分にごほうび、自分をあまやかすと称して買い物をする、美味しいものを食べる、ぱーっと飲む
金が減るだけだし体重が増えるだけ。幸せは一瞬で去る。また依存性もあるので危険。
6. 過去の栄光にひたる
過去の自分がこんなにがんばっていたんだ、自分はまだまだ大丈夫!と思いたくても「でも今の自分がおちぶれたってことなんだ……」と余計落ち込む。

ではどうしたらいいのでしょう。私が考える脱出の仕方は大きくわけて2つ。
1. 世のため人のためにいいことをする
2. インプットに身をまかせる

1. 世のため人のためにいいことをする
駄目な自分に向き合ってなんとかしようというのが間違い、他人にいいことをしよう。

【具体例その1. 募金や寄付をする】
手続きがめんどくさいほど、やった感が出て良いです。見返りがないものほど良いです。
たまったTポイントを寄付する。
スーパーの買い物の際にレジで寄付。(バッグいりませんカードとともに、寄付のカードがあったりします)
出身大学に寄付。(東北大学は説明がPDFで申請が必要だったりしてたいへんめんどくさくて、良い
財布の小銭をコンビニの募金箱に。(これはあまりめんどくさくないのでいまいち)
こういう、誰にも「ありがとうございます」って言われない、見返りもないのにいいことをしたぞ、みたいなのはちょっと自己肯定感が生まれます。
難点は、お金がないとできないことです。逆に言えば、お金さえあればできます。


【具体例その2. 献血をする】
献血楽しいよ。献血しましょう。献血は、めんどくさい良いことなのでほんと気分良くなります。献血ルームがいいですよ。
がーって血液を採取している間は「体重が減っていく……」って感じが素敵。終わってからは休養という大義名分があるので休養ルームでのんびりできます。マッサージ椅子に座ったり雑誌読んだりお菓子食べたり飲み物飲んだり、ぼーっとテレビ見たり。たしかWifiもあったような……「けんけつちゃん」のご当地ボールペンも貰えます。
献血の難点は、年に数回しかできないことと、検査をパスしないとできないことです。その特権感がまた良いです。やったことがなくてなんか怖いと思っているなら、まー一度行ってみたらと言いたい。お金がなくてもできます。クリスマスに献血するとケーキもらえるそうです。さっき体重が減るのが気分いいとか言いましたが、こまかいこた気にしない。


2. インプットに身をまかせる
自分の中でひとつの考えがぐるぐる回っているからよろしくないので、他のことをがーっとインプットして一旦消し去りましょう。消し去った後、また元の人生に戻っても、ちょっと違うはずです。あれっと思うようないい考えが浮かんだりします。

【具体例その1. 映画や連ドラを見る】
映画はまったく違う世界のまったく違う人生に浸れる良い手段です。世界が広がる、と良く言われます。知識が増えるというメリットもあります。冷静な人ならいろいろつっこみながら見るだろうけど。つっこみながらでも、自分がぐるぐる悩んでいることは一旦薄れます。連ドラをまとめて見るのもいいです。海外とか自分から遠いところの話ほど忘れられます。

【具体例その2. 一人で旅に出る】
見知らぬ土地へ一人で行きます。個人的にはバイクがおすすめですが免許とバイクがないと行けない……大変な旅ほど考える余裕がなくていいですよ。普通の快適な乗り物だと考え事できちゃうし。移動手段が快適なら訪問先をいっぱい設定する。博物館とか美術館とか、史跡名勝とか、行きまくって、目から耳から大量にインプットする。



毎日が充実して仕事で家庭でプライベートで太陽光のように自己肯定感が得られている人は、どれぐらいいるのでしょうか。キラッキラッと白い歯を見せて大きな声で肯定的なことを語る人より、俺はもう駄目だ、と飲み屋のカウンターに突っ伏すような駄目人間のほうが、私は好感が持てます。ただ「そばにいると嫌な気分になる人」になっては駄目です。嫌な気分になる人と一緒に時間を過ごすほど、人は暇ではありません。
根拠のない自己肯定感をときどき補充して、ふわふわと楽しく生きましょう。

洋服のレンタルサービスを3ヶ月だけ利用してみた

服を買って、使う機会がないまま、しまいこみ、何年もして捨てる。私はよくそんなことがある。
普段はジーンズとシャツばっかり。バイトのため、というのと、バイクに乗るから、というのもあるが暑かったり寒かったりする時に対応が楽だからだ。
でも、月に数回、飲み会とか、ちょっとした集まりに出たりとか、そういうときはジーンズじゃなくて違う格好がしたくなる。
その時のためにと思って、ちょっと違う服を買う。買った時は気分が上がるのだ。これを来ておでかけする自分を想像して最高にわくわくする。
しかし、いざ、おでかけする機会となって、買った服を引っ張り出しても、合わせる靴がない。バッグがない。上と下が合わない、着てみてもなんかへん……で、結局着慣れたジーンズとシャツで飛び出していくことがよくある。
多分、服選びが下手なのだ。上と下と靴とバッグ、全身セットで買えばいいのかもしれないが、金持ちじゃないから無理だ。

着る機会のないタンスの肥やしをこれ以上増やしたくなくて、洋服のレンタルサービスをしてみた。3ヶ月だけ。(3ヶ月継続すると安いから)
こちらの「EDIST」を。
EDIST. CLOSET - ファッションレンタルサービス 最旬コーデをセットでお届け

3〜4着が1ヶ月に一回、届く。(3着だと月額料金が割引)アイテムは、ブラウス、カットソーなどのトップス、スカートやパンツなどのボトムス、ワンピース。トップスとボトムスでセットアップになるアイテムもあり。

月々、8964円。3ヶ月たったので先日退会した。もし、良いなと思ったら継続しようと思ったんだけど、ちょっと難しかったですね。

良かった点
1. 多分自分が一生買わなそうな服を試せた
がばっと首のあいたブラウス。はやりのワイドパンツ。タックのたくさん入った足首までのパンツ。私は絶対自分では選ばない。そして、濃いピンクや茶色がかったはっきりしたオレンジ。これも私がまず選ばない色。そういうものにチャレンジできた。悪くないなと思った。
2. 褒められた
いつも服に悩むのが美容院に行く時。ジーンズでは行けないなぁと思う。でも、EDISTのコーディネイトで行くと褒められた。

残念だった点
1. 寒い
全体的にとろとろ薄手の布地、ゆるやかシルエット、襟元ががばーっと開く、ブラジャーの紐が見えそう。パンツの丈は足首まで。なので、東北では圧倒的に寒いのだった。ヒートテックを来ても襟から見えるのだ。
これは仙台がそもそも悪いのだが、うだるような暑さがすぎるといきなり涼しくなり、秋はすぐに過ぎ、あっという間にフリースやヒートテックが必要となる。そんな時期に届いていたのがサマーな服だった。首都圏ならいいのだろう。だが東北では、着れない。
2. 着る機会がない
着る機会は、多い月で3日、少ない月は1日だった。だから結局一度も着ない服もあった。
いや、素敵な服があればおでかけしたくなるんじゃないかとも思ったよ。それでちょっとライフスタイルが変わるかなーとも、ね。でも、おしゃれして街に出るのはなんだかんだいってめんどくさいし、お金も減るし、太るの嫌だし、週末はランニングするし、結局暮らしはいままでどおり。

普段着にむりくり合わせてみようともしたけど、やっぱバイクと自転車メインのライフスタイル的に、無理なんだよなぁ。
飲みに行く時と美容院に行く時、悩まずに済んだのは楽だった。だけど、その1〜3日のために、月々8964円も出せる?と思ったら、やっぱり「否」。

そういえば途中でプレゼントキャンペーンをやっていて、「好きな服を一ヶ月分ワンセットもらえる」のだったけれど、そもそもろくに着ない服をタンスの肥やしにするのが嫌だったので、服を増やすことには惹かれず、そんなにほしい服でもなかったので、辞退した。もらってリサイクルショップに出すということも考えたが、それはあまりに鬼畜ではないかと思ったし。

EDISTの服は、寒い点を除けば、私ぐらいの30〜40世代のコーディネイトとして悪くなかったです。普通のライフスタイルの普通の女性にとっては使えるものだったのではないかと思います。
おそらく、私の人生にとって、服のおしゃれってそんなにウェイトの高いものではないんだろうな。見た目より機能、って思うからアウトドア系ばっかりになる。

私にとって多分、3,4着は多すぎると思う。組み合わせでワンピースに見えるセットアップ一着だけでいい、それを月2000円で貸してくれたら……2000円で1枚買えるかもしれないけどさ、服増やしたくないし。

そのへんの人に「そのワンピース、2000円出すから3日貸して」って言いたい。ていうか私の着ないワンピースも貸したい。EDISTと一緒で洗濯しなくていいから。
そういうサービス、国外だとありそうだ。日本にはないだろうなぁ。

airclosetもあるけど、なんか好みじゃなかったんで。でも気が向いたらこちらも試してみたいです。

「生涯未婚時代」永田夏来、と「逃げるは恥だが役に立つ」海野つなみ

phaさんと永田さんの対談を読んだ。とても面白かった。phaさんは言わずと知れたニートの人。私も本を持ってる。寮出身だからphaさんの感覚、すごくわかる。永田さんも「家族は基本しんどい」とか、内心思ってたことをストレートに言っちゃうので、興味がわいた。
www.gentosha.jp

で、この本も読んでみることにした。

生涯未婚時代。うん、そのとおりだと思う。未婚の30代40代は私の周りにたくさんいる。子供がいない夫婦も多い。だから私みたいに結婚して子供がいるほうが少ないように思う。そして私はそういう人たちにいちいち「結婚しろ」とか「子供産め」とか言わない。逆に「結婚したい!」という人にはなんでそんなに結婚したいんだろうと思う。ちなみに妊娠先行型結婚(できちゃった結婚)は周囲にとても少ない。

私は前から、宮城県のこのプロジェクトにすごく違和感を抱いていた。
結婚・出産・子育てってほんとは楽しい!を調べるプロジェクト - 宮城県公式ウェブサイト
大学生たちに「結婚・出産・子育ては楽しいことを体験して伝えてもらう」って、そもそも、なんでその3つが楽しいと決めつけられんの?楽しいかどうかって個人の感情じゃない。 現実としてさあ、楽しいことばかりではなくて辛くてしょうがないこといっぱいだよ?だから悲しい事件がいっぱい起きてんだから、楽しくなくても子供できちゃった場合ちゃんと育てられるようにしてあけるのがお役所のすることじゃないのか!?
このページの末尾のPDFとか、ポジティブなことしか書いてなくて逆に恐ろしい。こんなん読んでみんな結婚出産すると思ってんだろうか。
なんというかお上はいつまでたっても頭がお花畑である。だから多分年配の方からすれば、この「生涯未婚時代」に書いてあることにも反感を持つだろうし、けしからんとか言う人もいるだろう。

本書では「昭和の人生すごろく」という言葉が出てくるのだけど、すごろくのようにしかるべきイベントをひとつひとつこなしていって(就職、結婚、自宅購入、子供つくる、出世…)それでみんなしかるべき人生を生きるものだという価値観のことだ。イベントを越えられなければ「休み」でコマを進められない……それが当たり前だからみんな結婚したがった。
でも、もう昭和じゃない。

仕事、価値観、育児のしやすさ。なにもかも、違う。
結婚、出産、育児によって得られる「メリット」が、「デメリット」を上回る、と先に紹介した宮城県の事業のPDFにも書いてあるけど、必ずしもすべての人がそうではない。

いまや仕事なんてだまってりゃいつまでも給料上がって昇進して勤められるわけじゃない。別にぜーたく言ってるわけじゃない。いつ、ぷつんと切れるかわからない。
転職は私のまわりでも当たり前だし、フリーになるのも当たり前だし、会社が潰れるのも当たり前。持ち家なんてあったらフットワーク軽く別の場所で働くこともできない。家族も一緒に連れ回せるのはごく限られた層ではないか。

私は、自分が結婚して出産して育児した上で、本当に「わざわざ、結婚、出産、育児の人生を選ぶのは相当大変だから覚悟したほうがいい」と思う。昭和の人生すごろくは、一度乗ってしまったら、ルートを外れたら失格。この道は間違ってた、と思って外れた道は藪。特に女性はねぇ。

相変わらず「昭和の人生すごろく」を進むべき道と信じて、「結婚したい」って焦っている中年、いるんだよね。なんで結婚したいのか聞くと「嫁さんがいると部屋が綺麗になる、飯が自動的に出てくる」って、なんだよ、ようは生活のめんどくさいことを配偶者に押し付けて仕事だけできるから結婚したいってんだろー、昭和かよ!と思う。

とにかくだ。今はこういう世の中なのであり「君はまだ独身なのかね」「なんで子供作らないのかね」「二人目はなんで作らないのかね」とか失礼なことを言って無駄に人を鬱に追いやらないでいただきたい。あなたの時代とは違うんです。
ちなみに私になんで一人っ子なのとか言う人はこの流産体験記を読みやがれ。

ところで、この本の中で逃げ恥が紹介されていたので、興味を持った。逃げ恥は星野源が歌って新垣結衣が踊るやつ、ぐらいしか認識がなく、私はあまのじゃくなので流行ってるものには手を出さないのである。でも興味深いテーマを扱ったマンガだということを知って、マンガだけレンタルで読みました。ドラマを見るのは時間がかかるので、余裕ができたときに、と思って。

永田さんが言及していたように、やっぱり私も百合ちゃんが気になった。「生涯未婚時代」では百合ちゃんをドラマに準じて説明していたのだけど、まんがの百合ちゃんはもっと年上で52才なので、風見さんとの年の差はさらにすごいことになっている。すごいな……私も27才の人と恋愛できるかもしれない、と、まんがであることを忘れてどうでもいい希望がわいた。
ドラマでも原作でもあった百合ちゃんの決め台詞「呪い」は、やっぱり「よくぞ言ってくれた!」っていう気分になるね。嬉しい。年を取ってしまったことを恥じる必要は何もない。あのセリフは百合ちゃんの覚悟も含まれていると思うけど、たとえ誰からも愛されなくても、自分の歩いてきた道は20年若い奴よりも輝いていると思いたい。

調理に手袋を使うと楽

時々、調理の際に使い捨てのビニール手袋を使うようになりました。いろいろあります。例えばこんなんです。

スーパーでも売ってます。食品衛生法適合って書いてあるのがいいと思います。

料理雑誌などのレシピ解説で、ビニール手袋している写真はないですよね。だからみんな普通は素手で料理するでしょう。プロでも、個人営業のカフェとかは素手でしょうね。最近は焼肉屋さんやらーめん屋さんは手袋するようになりましたけど。
手が汚れたら洗えばいい。それはそのとおり。
でも、ビニール手袋は心理的に楽になることがわかりましたです。使いましょう。

これからの季節、頻繁に指がひび割れますよね。よね、って言われてまぁ荒れ症の女性ぐらいしか同意してくれないかも。傷があると食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌が繁殖します。これについては専門家の説明を読んでください。

黄色ブドウ球菌食による中毒

じゃぁ傷がなくて手をちゃんと洗って消毒すれば……と思われるかもしれませんが。

私のような「料理めんどくさい族」は、調理用手袋の存在がありがたい、他の理由もあるのです。

たとえば肉を切るとき。魚を扱うとき。ハンバーグをこねるとき。コロッケをつくるとき。つまり手がべとべとねちょねちょになるようなとき。また、どうしても箸やスプーンではうまくできず、手の作業が必要になるとき。
作業が終わったら、手を洗ってから、次の作業しなきゃいけないですよね。
それが、すごくめんどくさい。
水温が下がるとお湯もあんまりあったかくなくて、肉の脂なんて洗剤つけてもなかなか落ちない。
コロッケの小麦粉や卵も、カピカピになったパン粉も、簡単には落ちない。
じゃぶじゃぶごしごし、指の間も洗って、そしてようやく綺麗になったとき「ああ、また手の油が奪われてしまった…」と思う。風呂にはいるときに、じわーっと滲みていくあの痛みが、想像できてしまう。
つらい。

それがですよ。
ビニール手袋をつけるだけで。ぽいっと捨てればすぐ作業継続可能!!!
この、手をべたべたにしなくていい、毎回ごしごし洗わなくていい、それがものすごく料理の心理的障壁を下げてくれるのですよ。
衛生的な理由プラス、心理的に、こんなに違うとは思わなかった。
「手がべたべたするからこの料理したくないなぁ」「手に臭いがついちゃうからちょっとなぁ」というかすかな気持ちが、これまでごはんのおかずを考えるときに、あったと思うのですよ。ほとんど本人は自覚なくても。無意識に影響していたと思うのです。
それが、問題なくなった。
躊躇なくべたべた料理ができる。これはどう考えても良いことです。

少し前に、ビニール手袋で握った寿司は食べる気がしないとか、おにぎりは素手で握らないと愛情が、とか見かけたんですが、無視です。関係ありません。

さらに。
これまで箸やスプーンやヘラなど使ってた料理でも、じつは手で盛り付ければ早いし楽なのもあることに気づきました。ということで、時々手袋をした手でやるようになりました。効率化に繋がりました。

最近思います。
耐熱の料理用手袋があったらなぁ。
ムニエルをフライパンで焼いたり、グリルで焼き魚を焼いたりするとき、手でひっくり返せたら崩れなくて楽なのに!と思うのです。
手で炒められたら、チャーハンのごはんの塊がつぶしやすい。
オムライスだってまとめやすいかも。

「昨夜のカレー、明日のパン」木皿泉

寒くなってきました。そんな時はちょっとあったかくなるお話が読みたくなりませんかね。というわけであったかくなる本。
図書館で本棚で見かけて借りて来た本。背表紙を見たとたん、この本を新聞か雑誌で見た記憶が蘇った。著者はご夫婦。脚本家をしている。


最初の1ページで、もう、これはやられた。絶対、好き、と思った。

「ほう、笑いましたか」
その日の夕方、焼売とビールをやりながらテツコは、その話をギフにした。ギフとは、義父のことである。

焼売とビールを「やりながら」、ですよ。
おわあああ!焼売とビールをやりてぇ!と、猛烈に思いました。といっても飲んだくれグルメ小説ではない。

テツコとギフを中心に、ちょっとはみ出した人たちがちょっとだけ変わったことを考えてちょっとだけ変わったことをして、なんだかおかしくもかなしくも、いろんなことが起きる。そんな日々が綴られる。
テツコさんもギフも、大事な人を亡くしている。生活に悲しみが一本、消せない強い線が通っているのに、それをなぞりつつ、二人は楽しそうにじっくり暮らしている。古い平屋の一戸建てで。庭の大きなイチョウとともに季節がめぐる。
テツコさんは可愛げがあまりないタイプの女性で、私はこういう人がとても好きだ。そしてギフはおっさんのくせに妙に可愛げがある。このギフも好きだ。テツコさんの彼氏の岩井さんも間抜けでちょっとばかな人だ。
登場人物が全員、一緒に飲んだら楽しそうだなこの人たち、という愛すべきキャラなのだ。素敵だ。
いろんな時代に生きたいろんな人たちが出てくる。それぞれの人生が私の過去を思いだすし、私の未来を予想させる。

私も父と家でビールを飲みたかったなぁ、と、思う。テツコとギフみたいに。そして、私も家で息子とビールを飲みたいなぁ、それまで死ぬわけにはいかないなぁ、と思う。でも、死ぬ時は、死ぬんだよね。避けられない。

で、これが映像化されていた。
著者が脚本家なので、映像化された脚本も木皿泉さんによるものだった。
ツタヤにないからNHKオンデマンドで見たんだけど。これがまた、よかったです。まだ一話しか見てない。でも、パンの描写がさあ。たまらなかったですよ。もちろん、ビールと焼売も。
これから二日に一回ぐらいのペースで見ようと思う。
http://www.nhk.or.jp/pd/yubecurry/www.nhk.or.jp

いんちきマフィンとマドレーヌ。始まりは原価厨でも。

とあるパティシエの方のマドレーヌ発言がtwitterで話題になった。

これを見て、私はどうも納得できなくてもやもやしてしまった。
この方、手作りお菓子を否定するのではなく原価厨を批判したかったというのが真意のようだったけど、それでもやっぱりもやもやした。


手作りするっていうのは……安上がりだとかそれ自体が楽しいとか愛情がこもってるとか、それがもたらす結果の損得よりも。「こうすればマドレーヌが作れる」を身につけるというのは、自分の選択肢が1個増えることで、それが「得」だと思う。

お菓子であれなんであれ、これはこれが原料でこうやって作る、という知識があって技術があることは、自分の世界を広げる。
マドレーヌってパウンドケーキと同じで、卵と砂糖とバターと小麦粉を同量と、ベーキングパウダーを入れてまぜて焼くだけなので、焼き菓子の中でも簡単なほうだ。
マドレーヌ - Wikipedia

もちろんお店で売るものは材料もこだわり手段もいろいろ違うのだろう。だが一般人が求めるレベルってはたしてそんなハイレベルなものなんだろうか。そうでなければ、なんとなく「作ろう」と思い立って実際作ってしまったっていいじゃないか。

「マドレーヌ」の文字ばかり見ていたら、作りたくなってしまった。
というわけで実際に思い立って、作った。
思い立ってから焼き始めるまで30分。焼く時間が30分。

f:id:monyakata:20171015222029j:plain
マドレーヌ型ではない。ので、マドレーヌとはいえないか。しかも(鮮度が)危ないレモンの汁と皮をすりおろしたものが入っている。加熱しているとはいえ家族以外に提供できないしろものだ。
これは「いんちきマフィン」と即席で命名した。息子に受けた。ラムを塗って翌日食べた。おいしい。


基本が分かったら砂糖を減らしたり、チョコチップやくるみやレーズンを入れたり、全粒粉にしたりココアを 入れたりとアレンジもできる。卵を泡立てるスポンジケーキじゃないからそんなに失敗しないし、もしかするとプロが食べたら「こんなん売れん」なのかもしれないけど、私はその差に気づかないし、家でばくばく食べる分には問題ない。

一度「作る」という目線ができると、いままで買っていたものに「どうやったら作れるんだろう」と考えるくせがつく。
自分では絶対作れない、3層以上のレイヤーで作られたケーキなどはより一層尊敬する。
「この食材の組み合わせもありか!!」など、真似できそうなときは、自分でも真似する。それで実際おいしかったりする。
おいしいものが増えるのは、人生が楽しくなることだ。だから、作る側の視点があれば、人生が楽しくなるよ。

ただし。作る行為が苦手な人もいる。向き不向きがあるから、無理にはおすすめしない。
そしてもちろんオーブンがないと駄目だし泡立て器やふるいも要る。
ハードルは高いわなー。

そう考えると、きっかけが原価厨でマドレーヌを自作というのは、あるんだろうかと思えてくる。原価厨でもオーブンやお菓子制作の道具はあるということだから。損得の概念、よくわからない。
まぁいいや。
私が思うのは、作る行為で、新たに知識と技術、および視点を獲得することは、圧倒的に損より得だということです。


ついでに。
「手作りは愛情こもってるからおいしい」には私はあまり同意しない。
愛情とか心がこもってなくても、おいしいものは技術があればできる。
経験上、時間がないとか買い物してないとか限られた条件で、おもいつきてきとう速攻レシピで作ったもののほうが、うまかったりする。不思議。