仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

お弁当がつらい

息子が高校生になったので週に4日弁当作りという苦行を強いられている。
つらい。つらい。楽しくない。
などと書くと「母親の資格なし!」と、95%の人に責められるだろうな。

苦手なもんは仕方ねーよ。

高校は月〜金だけど、うち月〜木に弁当を作っている。
金曜日は、私が6時からバイトで4:30に起きているため、これ以上睡眠時間を減らすのは死ぬと思ったので学食を利用してもらっている。
月火水木のうち、火水は7時からバイトなので5:15に起きて弁当を作って息子の朝食を用意してからバイトに行く。弁当がなければ20分多く寝れるのに。つらい。

「弁当めんどくさい」と言うと「時々は、冷凍食品やできあいのお惣菜に頼るのも仕方がないですよ」と言われてショックを受ける。私は最初から常に冷凍食品やできあいのお惣菜に頼っている。でないと弁当なんて作れないよ、おいら死んじまうよ。
あ、自前のおかずもがんばってみたこともあるけど、3日くらいしか続かなかった。無理です。

しかし、世間の愛情あふれるお母さんは、たとえ自分の睡眠時間が削られようが、弁当を喜んで作るものらしい。キャラ弁とか作りたくなる気持ちがさっぱりわからない。
「からっぽになった弁当箱を見る時が嬉しい」
という意見を、よく聞く。しかし、その気持ちがそもそもわからない。食べなきゃ腹が減るから食うんじゃないの?
そういえば小中に行事などで息子に弁当を作った時は「おいしかったよ、かあちゃん」と言って弁当箱を出してもらっていたが、無理やり言わせているようでやめた。高校に入ったら「弁当箱は自分で洗うように」というルールを設けたら、平気で2,3日出さない。これだから男子は。しょうがないので複数個でローテーションしている。

私は、自分が弁当をありがたく思った記憶があまりないので、作るのに積極的になれないのかもしれない。
私が高校の時、夏場は弁当箱の蓋を開けると嫌な匂いがして、今思うとあれは腐っていたんだと思うが、文句を言うとぶっころされそうなので、食べていたなぁ。それと、おにぎりはいつも母の使う化粧品の匂いがべったり付いていた。昔は無香料の化粧品は少数派だった。やはり文句を言えないので食べていたなぁ。それに比べてうちの息子は「色が茶色だけだ」とか文句いいやがって。いいじゃないかよ茶色。私が高校の時からあげもソーセージも弁当に入ってなかったぞ。まー私の母も仕事していたし早起きして作っていたのだと思うが、そもそも母の料理は全体的にあまりうまくなかった。(これは本人が後年認めている)
逆に学校に売りに来た「たけや」のパン屋さんのパンのうまさは、今でも忘れられない。母に「お昼にパンを食べたい」と懇願して時々パンを買った。おいしかったなぁ、あのメロンクリームや揚げソーセージの入ったあまったるい、どこまでも高カロリーのパン……

まぁそんなに作るの嫌なら毎日学食にしてもらえばいいって話なんだけど、やっぱりお金飛んでくからね。
私は自分にも時々弁当を作る。それで「偉い」と言われることもあるけど、金を惜しむためそして痩せるため。買うと、炭水化物ばっかりになるからね。
朝食で微妙にあまったもの、野菜などをタッパーに詰めて持っていく。いろどりもなにもない。量を抑えているので、食べ終わっても腹がくちくなることはない。と、いいつつ、毎日そんな生活をしているとストレスで発狂するので、3日にいっぺんは外食やコンビニ弁当を食べている。やっぱり圧倒的にうまい。

そういうわけで、私にとって弁当は、しかたなく作って、しかたなく食べているものなのだ。つらくなるのは当たり前だ。
書店に行って弁当作りの本を何冊か立ち読みしてみた。おいしそうでピンとくるレシピがあったら、真似しようと思って。
………
少ない。圧倒的に。なにこれ、こんなんでみんな、足りるの?
そして、おいしそう!作りたい!と思えるものは、なかった。
ううむ。

結局答えはシンプルなのだろう。
私は、料理を自分で作りたくないのだ。誰かが作ったものを、食べたいのだ。弁当レシピ本を見ても、自分でこれを作るのかと思うから心が動かないのだ。
料理は嫌いだけど決して苦手じゃない。食い意地がはっているので、自分で作ったほうがおいしくて安くできる食べ物があったりすると、作る。それだけ。なんでも喜んで作るような人間ではないのだ、私は。

そのうち挫折して、息子には毎日学食で食べてもらうようになる気がする。
こんな母ですまんなと思うが、うまくもなく衛生面も心配な手作り弁当を無理して作るより、私はちゃんと寝て健康を維持してお金を稼ぎたい。でも、稼げないんだけどね……