仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな48歳、高校生男子の母。

「そのひとクチがブタのもと」(原題:Mindless Eating)

これは面白い本ですよー。でも邦題が挑発的で誤解されそうなんですよ。「このデブ!ブタ!!」って罵られているみたいで。ダイエット自己啓発本のようなイメージも持たれそう。でも、違うよ。

私を含め「体重減らしたい、でも食べたい」という食欲魔神の方はぜひご一読を。 

そのひとクチがブタのもと

そのひとクチがブタのもと

 

原題はMindless Eating、つまり無意識に食うこと……についての心理について。著者は数多くの食べ物に関する実験・調査を行い、人間がいかに無意識に食べ物を選び無意識に大量に食べ無意識に不適切な食べ方をしているか、明らかにした。純粋な研究に基づく、人間の食べる行為に関わる心理学的考察の本なのである。そしてそれを元に「ではそれを防ぐには」の対策を提案している。

どっかんと食べて太ってしまう人続出の米国の話なので、日本の食生活にあてはまらない部分もあるだろうが、

はい、大好きな食べものを思い浮かべてください。……あなたは、なぜそれが好きですか?味?量?食感?匂い?それとも、それにまつわるポジティブな思い出?

食べ物の「好き」は、純粋にその味ではなく、他の要素が理由だったりしませんか?

はい、今、チョコレートをつまみましたね。今、自販機で缶コーヒー買いましたね。なぜですか?

「おなかがすいてたまらなかった」という答えは、普通に日本で暮らしていたら出てこないはずだ。多分、おなかが空いていないのに、ちょっと食べてしまった飲んでしまった。なぜ?そこにあったから。習慣だから。つい。ふらっと。

私達は、たくさんのものを、無意識に食べている。そして自分の胃袋に入った量を把握できていない。満腹感なんて全然頼りにならない。

器に盛ってあれば、器1つ分を食べるべき量と認識してたいらげてしまう。その器が大きいか小さいか気づかない。同様に、一袋を食べてしまう。パッケージにはいった分、一度あけたら食べ続けてしまう。これ、大いに経験があり思い当たる。

ではもし器に入ったものが永遠に減らないとしたら……そこで著者らが行った実験には笑ってしまった。スープの皿に仕掛けをして、飲んでも飲んでも底から補充されるようにして人が気づくかどうか実験したのだ。果たしてほとんどの人が大量にスープを飲んでも自覚せず仕掛けにも気づかなかった。(この実験で著者は2007年にイグノーベル賞を受賞している

最近の日本では、逆に「一袋」「一食分」「一個」が減らされているようだ。物価が高くなって値段据え置きのための策。ダイエット的には嬉しいが。

低炭水化物食についての指摘も、うっ、と刺さった。日本も糖質制限流行ってるけど、糖質を避けているはずなのにデブな方々がいる。「低糖質だと安心して大量に食べてしまう」のだ。うあああ!そうなのだ!ロカボって書いてると安心して……

健康食品に対する思い込みも、本当に思い当たりすぎる。低脂肪とか低糖質とか1つのポイントがあるだけで万能だとうっかり思って安心してしまう。

あと、食品会社の陰謀だ!我々を太らせるために不健康にするためにどうのこうのだ、ってやつ。それ、単にヘルシーなやつ作っても消費者が選ばないから、売れるのを作ってるだけですから。まぁこれは日本では多少違うかも。

私達がいかにMindless Eatingしているか。しっかり理解したら、あとは自分なりに対策を取るだけです。心理ってめちゃくちゃ人間を支配します。私が心理学出身だからいうわけじゃないが。

私はとりあえず、おやつを小さなジップつき袋に入れることにしました。食べる行為を極力めんどくさく。