仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

アルコール依存症に関する本を読んだ − 「上を向いてアルコール」「アル中ワンダーランド」

ビールが好きすぎてしょうがない。とくにここ半年ほどクラフトビール飲み始めてから世界が広がった。とても楽しい。

でもアルコール依存症になったらどうしよう。ぼんやり、リスクが気になるようになった。

飲む量は、家なら350ml缶一本。外ならグラス3杯。外で飲むとけっこう酔っ払ってしまう。まぁIPAとか度数高かったりするし。

週に3日は翌日早朝バイトなので飲まない。毎日飲んでいるわけではないから大丈夫でしょう、と思う。時々誘惑に負けて「17時くらいからなら翌日に響かないからいいよね」と飲むこともある。

依存症の人は、飲まないでいることができない人らしい。私はまだそこまでではない。でも、私が、いつ辞められない人になるかわからない。バイトしているコンビニにも、依存症らしき人(外見はまったく普通の人です)が来る。 

一生、幸せにビールを飲む生活をしたいなぁ。依存症にならない程度に、おいしくビールを飲み続けるにはどうしたらいいんだろう?酒飲みだからこそ気になる。

そんな時、ビールを2杯ほど飲んだあと寄った本屋でこの本を見つけた。

上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白

上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白

 

数日悩んだあげく、じっくり読みたいと思い買った。

著者はコラムニスト。文章を書くお仕事だ。幻聴をきっかけに著名なアルコール依存症のお医者さんにかかり、すでに飲まなくなって20年。飲んでいた時の飲酒の量が圧倒的だ。朝からちびちび飲んで、外でも飲んで、しらふと酩酊状態のあいまにわずかに訪れるまともな時間に仕事をしていたといいう。

驚いたのは「飲まない日もあるからアル中じゃない」っていうのは、まったくあてにならないということ。そして、アルコール依存症は「否認の病」なんだそうだ。「自分は依存症じゃない、もっと飲んでいるやついるじゃないか」という。でも飲酒歴も年齢も関係なく、依存症になる人はなる。これは怖い。だって、酒好きは誰だって、自分はアルコール依存症じゃない!って言いたいじゃないか。うわー。

読んでいるうちに、なんとなくやばいパターンがわかってきた。生活の一部にアルコールが入っていると、ダメなのだ。タバコだって、タバコ休憩、仕事の一区切りに吸う、そうしていると辞められないのであって。アルコールも、仕事終わりに晩酌に、寝酒に、自分のごほうびに、がんばったから……なにかしら「言い訳」で生活に組み込んじゃうと、離れられなくなる。現に著者はアルコールなしでは眠れなかったそうだ。

ああ、知人にも飲まなきゃ眠れないって人がいた……などと、他人の心配をしている場合ではない。私も「次の日バイトのない日に、夕方は」って条件が揃えば、飲んじゃうじゃないか。それ、生活習慣に組み込まれているってことでは?あと疲れる打ち合わせのあとはどんなに遅くても飲まずにはいられない気分になってしまう。よくないなぁ。

 

さて、著者の小田嶋隆さんとこちらの方が対談していたので、興味を持ちこちらも読んでみることにした。仙台市図書館の書庫にあって全然読まれていなくてかわいそう。

アル中ワンダーランド

アル中ワンダーランド

 

これはすごかった。

まんがなのだけど衝撃的だ。1話目から。

ほんとに面白いし、笑えるし、怖い。酒飲みとしてまったく他人事にできない。

記憶なくしたことがあるならわかってもらえるだろう、あの、翌日「私、なにした!?」っていう真っ青になるやつ。

もうあれ、しにたいと思うんです。

まんしゅうきつこさんのやらかした数々を眺めていて、私も、過去のやらかした数々が走馬灯のように。まずいと思った。一番最近だと去年の3/11、日本酒をたくさん飲んで記憶なくして帰りに転んで血まみれになってたいへんだったこと。

情けないことにtweetだけはちゃんとしているという、ね。

 

 

1ヶ月経っても痛みが残っていました。あれはひどかった。

まんしゅうさんと弟(イケメン、カメラマン)とのやりとりがいい。弟さんすごくいい人。

 

 巻末にはまんしゅうさん、小田嶋隆さん、中川淳一郎さん3人でのアル中トークが収められていて、これはネットでも読める。なかなかすごいのでぜひ読んでください。

cakes.mu

cakes.mu

 

さてお二人の本を読んで、もう怖くて怖くて酒なんか飲めない……というわけにはいかず、相変わらずビールをちょいちょい飲んでる。依存症になると「アルコールさえ入ってればなんでも飲みたい」という状態になるみたいで、小田嶋さんだとジン、まんしゅうさんは料理酒にまで手を出したという。それって全然おいしく飲めてない状態ではないかと思うので、そういう事態は避けたい。

思い起こせば、やばい飲み方をしている知人たちはチューハイとか焼酎とか、蒸留酒の方に行ってたなぁ。

さっきも書いたけど、生活の一部として「仕事が終わったのでビール」みたいに酒を組み込むのはやめようと思った。

「疲れてるけどなんかここで一杯!」という気分の時に、ノンアルコールビールを飲んでみた。ノンアルコールビールって何飲んでも全然おいしくないんだけど、あんがい自分はそんなので納得するらしい。ならば、そうやってコントロールしていきたい。

 

もう一切飲まなくなった小田嶋隆さんは、酒のない日々を「4LDKのなかの二部屋で暮らしているような、独特の寂しさみたいな」と、比喩する。そこには入らない、入れないと決めた寂しさ。なんとも悲しいな。長年恋していた人とお別れしたようなもんだよね。

できればその寂しさは感じたくないから、末長くビールとは決別することなく人生を歩みたいと改めて思いました。

 

で、「俺アル中じゃないよ!毎日飲んでるけど」「俺アル中じゃないよ!ちゃんと仕事してるし」という方は、この2冊おすすめですので、ぜひ読んでください。

毎日飲んでなくてもアル中だし、仕事をちゃんとしててもアル中。酔っ払って暴力とか奇行とか犯罪しなくても、依存してれば十分やばいのです。

具体的に何人か頭に浮かびます。

 

この2冊をきっかけに依存症やアルコールの体の影響が気になり始めたので、 アルコールネタのブログはまた書きます。