灯油がない!
灯油でちょっと……どたばた騒動があった。恥ずかしいけど反省と今後のために書いておく。
我が家の暖房は石油ストーブだ。2台稼働している。息子の部屋に1台、居間(6畳×二間のふすまを開け放している、居間と食卓と私の寝室を兼用)に1台。
灯油は生協に週一で配達してもらっている。ところが年末年始で配達スケジュールが少し変わり、一週間飛ばすことになってしまった。それでも、年末最後の配達で満タンにしていたので持つと思っていたのだ。
正月、私は実家に帰省し、自宅には息子と夫が二人。夫と息子はインドア派で、室内で過ごす時間が長い。灯油の消費は予想より多かった。
月曜日、ついに最後の灯油タンクが残りわずかになった。配達は木曜日の朝。これは、間に合わないかもしれない。
うちには車がない。自転車で重い灯油を運べる自信がないし、配達を別の業者に電話して頼むのもめんどくさい。
そうだノラヤの灯油を借りよう、と思った。
月曜日、ノラヤの営業が終わったあと、ノラヤの灯油を一部空きタンクに入れ、運ぶことにした。1/3だけ入れて、蓋をきっちりしめ、ビニール袋で包んでバイクのうしろにくくりつけた。なんとか運べそうだった。
しかし、途中で買い物のために生協に寄って驚いた。灯油が漏れている。なんてこった!
慌てて袋を外し、持っていたタオルで拭きまくった。危ない。もうすこし時間が経っていたら、バイクに灯油が垂れて、どうなっていたかわからない。
どうしよう。ここから歩いて灯油を運ぶ?いや、もう近くだし、また乗せて運んでみよう。
生協でゴミ袋も買って、栓を力いっぱい締めた。ゴミ袋で全体を包み、またバイクの後ろにくくりつける。
やっと自宅に着いた。今度は漏れてなかった。ほっとして玄関先に灯油タンクを置くと、息子が「灯油くせえ」と言った。
ストーブ2台に給油し、ちょっと余った。
あとはこれでしのごう。多分あと2日持つ、もう休みは終わりだから家にいる時間も少ないし。
火曜日。
いつものように朝バイトに行く。息子は私が出勤してから起きてごはんを食べて学校へ行ったはずだ。
14時ごろ、バイトから帰宅すると、家が暖かい。ぎょっとした。まさか。
なんと、二間続きの部屋で、ストーブがつけっぱなしではないか。
このストーブは上に鍋が置ける電気を使わないタイプなので、3時間タイマーなどついていないのだ。
誰もいない部屋で、5時間も燃え盛っていたストーブ。
「なんてことしてくれたんだ………」
速攻でストーブを消し、うなだれた。灯油がだいぶ減ってしまった。
私が、あんなに大変な思いをして運んだ灯油を……
火事にならなかったのは、本当に良かった。一歩間違っていたら、住む家がなくなるところだった。
帰宅した息子を責めたが、「謝ったんだからもういいでしょ」と怒って自室に籠もってしまった。仕方がない。私がどんなに苦労して灯油を運んだかなんて、どうでもいい情報だ。
頭にきて、灯油タンクの残り灯油を全部、二間続きの部屋の方のタンクに入れた。
息子の部屋のストーブはやがて灯油切れになった。仕方がないので息子はエアコンをつけた。
水曜日も私はバイト、息子は学校。灯油を節約するために夜は駅前のケンタッキーに行くことにした。息子と前に約束して、行けてなかったのだ。
この日、仙台の気温は恐ろしく低く、強い風が吹き荒れた。路面の日陰はつるつるに凍結し、自転車は強風であおられた。
ケンタッキーの帰り、滑る道におののき震えながら自転車で帰宅して、これで暖房なしはやっぱり厳しいと判断した。昨夜満タンにした居間のストーブから、半分、息子のストーブに給油した。
ちなみに普段は電動の灯油ポンプを使っているが、この作業は手動ポンプでないとできない。灯油タンクに逆流防止の弁がついてるからだ。
「うおー!やっぱりストーブはあったけえなぁ。エアコン、全然あったまらないよ」
息子は顔をほころばせた。
木曜日の朝まで、なんとか2台のストーブの灯油は持った。もう安心だ。
灯油の宅配が来て、もう安心。
しかしこうして、騒動を書き出してみると、私って本当にばかだなーと思う。
そもそも、灯油がないからってノラヤから運ぶの、余計めんどくさい。買えばいい。
あとから入れた灯油を手動ポンプで分けたりして、それもめんどくさかった。
思想の根本に「金を使いたくない」があるから、こういう選択をしてしまうんだろうなぁ。貧すれば鈍す。
バイクにくくりつけるみたいな危険なことするより、自転車にタンクを乗っけて、押して買いにいけばよかった。多少はこぼすかもしれないけど、バイクの後ろでこぼれるよりまだいい。
これ、買おうかな。灯油がないと生活できないのに、灯油を入手する手段が週一の宅配のみというのはいかん…別の手段もあるほうがいい。
そして、居間のストーブがタイマーなしなのはちょっと心配だ。タイマーと連動して消化ボタンを押すやつを自作できないだろうか?
まー、タイマーで消えるストーブを買えっていう話だよな!