仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

布マスクを作って着用してみた感想

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布マスクは正直簡単ではない。小物ってでかい物に比べると細かくて大変。誰でも簡単に作れる!という人は作れる人だから言うのである。

しかし使い捨てのマスクはどんどん無くなっていくし、仙台では相変わらずどこでも売ってない。布マスクの効果を疑問視する声もあるが、マスクが買えないなら洗えるマスクに頼るしかない。

幸い私にはミシンはある、糸はある、布もある、マスクに使えそうなゴム紐もある。そして洋裁を習った経験がある。なので布マスクを作ってみた。

2種類のマスクを作った

まず、手元の使い捨てマスクを採寸し、型紙を起こし、プリーツマスクを作った。ゴムは縫い止めるのではなく、マスク本体の端を3つ折にして中にゴム紐を通すようにした。

プリーツを畳むのが面倒で、アイロンをたくさんかけなければならない。この手間が大変だった。

ちなみに、プリーツがこんな形になっているタイプを真似した。複雑なタイプだったかもしんない。

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そしてもう一種類、SNSで話題になっているHKマスクを作ってみることにした。

www.mask-for-all.com

動画は工業用ミシンが慣れている人がだーっと作っているので一瞬で済みそうに見えるが、一般人はそうはいかない。

普通の人が作るときは、こちらのブログがすごく参考になる。

note.com

 

1作目:ガーゼのプリーツマスク

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一作目は、息子が赤ちゃんのときにお祝いにいただいたガーゼタオルケットをほぐしてプリーツマスクを作った。布マスクと言ったらガーゼと相場が決まっている。

しかし、ガーゼはふにゃふにゃで、裁つときもずれるし、アイロンをかけてもプリーツの癖付が難しいし、ミシンで縫っていてもずれやすい。ガーゼはかなり難しい布であることがわかった。

一応、薄めたハイターにつけてすすいだあと乾かしたら、プリーツがほとんどなくなった。アイロンかけてもあまり効果なし…

でも、一応、マスクの体裁にはなっている。

(そして実はプリーツの表裏を間違えた)

2作目:HKマスク

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ガーゼでプリーツが維持できなかったので、そもそもプリーツなどない、シンプルなHKマスクを作ることにした。正直、このタイプのデザインは、キャシャーンみたいであまり好きでなかったが。

ガーゼは肌に接する内側だけに使うことにして、手持ちの端切れを外側に使った。

曲線の裁断が、ちょっと難しい。いい加減に裁断すると、上下混乱する。 

ミシンで縫う時もこの曲線が慣れてないと難しい。縫代1cm折り返しは、宇樹義子さんもnoteで書いていたけど、アイロン定規を使うと楽。アイロン定規はてきとうな厚紙で自作しておくと重宝する。

本来はゴム紐を縫いとめたあと、さらに横に紐を通し後頭部で結んでフィットさせるのだけど、それは省略してしまった。

ただ、耳にかけるゴムの長さがちょうどいいかどうかは、やっぱり一度使ってみないとわからない。そして、「やっぱり緩かった(またはきつかった)」場合は、縫い目をほどいてゴムを付け直さなければならないのがたいへん。

HKマスクのいちばんの難関はこのゴムのサイズ調整だと思った。

3作目:プリーツマスク

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HKマスクと同じ布の組み合わせでプリーツマスクも作ってみた。ガーゼだけで作ったときよりしっかりしている。そしてプリーツがあるので、布がずれにくく、顔の動きにフィットする。「覆われている」感が強くて安心感がある。

4作目:プリーツマスク

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この頃、「マスクは白でなければならないと会社・学校で言われた」というニュースを目にした。くっだらねえなと思いつつも、これから私が就職活動する上では白でないとまずかったりするかもしれない、あと、葬式に出たりするときも白があったほうがいいだろう。そう思ったので、白バージョンを作った。

息子が高校の理科の授業で着ていた白衣を外側の布に使った。張りのある布で、作りやすかった。

このマスクは、一度アイロンをかけると手洗いしてもプリーツが維持できた。白衣偉い。

余計な一手間

HKマスクで、マニュアルにはないけど、布端(布を切ったところ)が切りっぱなしだとほどけそうで心配という方は、1cm折って縫う前に、ジグザクで布端をかがるように縫っておくと安心。

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センターの曲線部分を縫ったあとは、こういうふうに縫代に切り込みをいれるど、もぞもぞしません。(上記で紹介したnoteの宇樹義子さんもやっている)

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あと、アイロンで縫代を割って、さらに1mm縫い目の両側をこういう風に縫うとぴしっと平になっていいよ。

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使用してみた

※私の作ったマスクが医学的に感染予防に効果があるのかどうかはまったくわからないし確かめようもないので、あくまで着用感の話です。

スーパーかコンビニに買い物に行きついでに散歩する。そういうときはどのマスクでも特に問題はない。

ランニングのときやちょっと汗をかく時は、HKマスクのほうがいい。

マスクしているとやっぱ苦しい。走ってるときは人がいないとことにきたら、外したりずらしたりする。このとき、コンパクトなHKマスクの方が楽ではある。

そしてあっというまに湿ってくる。湿ってくると内側のガーゼが口にへばりつく。HKマスクだと、センターが立体的で外側へのカーブになっているためそんなにべたっとは付かない。ちなみに使い捨て不織布マスクだと、結露してびしゃびしゃになるので、湿るだけの布のほうがまだましなのかもしれない。

そして、動きによってマスクは、ずれる。ゴム紐がちょっとでもゆるいと、頻繁にずれることになる。このとき前述のようにHKマスクだと縫い直しが必要になるのだった。紐はじゃっかんきつめに調整しておくべきだと思った。

布は、ソフトな素材より張りがあるもののほうが、長時間形を保って快適だ。

 

そういうわけで張りのある布で作った緑の柄のHKマスクをランニングの時によく使う。

忍者みたいなので中年女性がするのは変だと最初避けてたが、結局使い心地がいいし、自分の姿は見えてないから人目など元々あまり気にしないたちなのもあり、愛用するようになった。

サングラスにこのマスクだと平常時なら不審者だろうけど、このご時世ではまったく問題ない。(と思う)

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また、このマスクは使っている布が少ないので乾きやすい。 ランニングのあとは着ていたウェアと一緒にざぶざぶ洗って干してしまうと夕方には乾く。プリーツマスクだともうちょっと時間がかかる。

 

布マスクを使っては洗い、干して、使いまわしているうちに、気がつけば使い捨てマスクをまったく消費しなくなっていた。

スーパーでも布マスクの方をたくさん見かけるようになり、派手な色でも柄でも黒でもなんでも、普遍的なものになってきた。ほんの数週間で「普通」の認識は変わる。

使い捨てマスクの品薄もそろそろ解消されるのかもしれない。

マスクでファッションを主張する人も現れるだろうけど、一時的なものだろうなぁ。

もし今から自作するなら

布選びがポイントだと思います。顔に触れるものなので、柔らかく優しい素材を選びたくなりますが、はりのあるピシッとした布のほうがいいです。

 また、縫う前に水を通して、乾かしてよれよれにならないことを確認したほうがいい。

 そういうわけで、着なくなったワイシャツなどを活用するのがおすすめ。

縫い物って誰でもできるわけじゃない

最後に再度主張しておくと、マスクを自作して寄付するとか美談が流れてくるけど、誰でも簡単に作れるものじゃない。すごく手間なので、もし身近にマスクを作ってくれる人がいたら大いに感謝して、一枚につき缶ビール2本くらいは差し上げて欲しいものである。