仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

安らぐ本を読む

「仙台にワーキングスペースを作ろう研究会」でいろんな人に会って、それは面白いのだけど、ストレスも感じている。
意欲溢れる、圧倒的に「デキる」人達があまりに多いからだ。ほぼ只の主婦の自分との、歴然とした差が、日々さざなみのように自分を侵食していく。心が防波堤のコンクリートのように、がさがさしていく。そういう人達に接したほうが大いに勉強になるとはわかっているんだけど、自分の心は残念ながらスポンジのごとくすんなり吸うほど素直じゃない。
周囲にあたりちらしたり家族にイライラするようになると、さすがになんとかしなければならない、まずいなあこの精神状態は、と思う。

こんな時は、心が休まる本を読むに限る。
本って、新しい発見や自分の思想が覆るような体験があるほうが、基本、面白いけど、それは体力も精神力もある時だ。
弱ってる時は自分の思想を後押ししてくれるほうが安心する。

だから内田樹先生と名越康文先生。

内田先生のこの本はだいぶ前に読んで、時々トイレで読んで、最近は暇さえあれば手にしている。
以前、「邪悪なものの鎮め方」を読んで「では、どうしたらいいのかの回答がないなぁ」と思っていたらこの本に、書いてあった。
なにもかも、ああその通り、と思える。この本は以前図書館で借りて読んで返却して、表紙の名越先生があまりにイケメンなので手元においておきたくなって買った。というのは少し違うが、名越先生が表紙のような穏やかな顔で「まぁこうしてみましょう」と、大阪のことばで語りかける声を想像しただけで、癒される。

お二人とも「どうしようもない自分でも、それを認めて、目の前のことを地道にこなしていく」ことが大事、と説いている。上に行こうぜ!とか、もっと自分を変えよう!とか、そういうのに疲れた人に、いいです。