仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな47歳、高校生男子の母。

徒歩5分のリゾート

あづい〜。
息子が秋田の実家にいる。私はすこし具合が悪かったので、一人なのをいいことにエアコンを効かせた部屋でごろごろしていた。
しかしアウトドア系の私がそんなことをしていて気分がよくなるわけない。夕方窓から顔を出すと夏の夜の匂いがおしよせてきた。ああ、駄目だ、外に行かなければ。よしっ、散歩行こう。そうだ、薬師堂にお参りしよう。

図書館から借りた内田樹の本を持ち、手足に虫除けをぬったくり、家を出た。コンビニで飲み物を買った。
高校生らしいお兄ちゃんが西に向かって携帯のカメラを構えている。薄曇りの中に沈む太陽が真っ赤な月みたいにくっきり見えた。晴れていないからまぶしくない。おー、これは綺麗。

薬師堂に近づいて、嬉しさのあまり「わぁ…」と声が出た。ヒグラシの声が響いていたのだ。私はヒグラシが大好きで、青葉山で仕事していた頃、何が嬉しかったって、夏、ヒグラシの声がいっぱい聞けることだった。当然仙台の町中ではめったに聞くことはできない。山にいくしかないと思っていた。
ところが、徒歩5分のところに、こんなにヒグラシが聞けるところがあったとは!引っ越して来て3年、薬師堂にも数えきれないほど来ている。なぜ今まで気づかなかったんだろう。

薬師堂に来て、お参りし、ベンチに座って本を読む。徐々にあたりが暗くなっていく。来る人はほとんどいない。
そう、夕方6時〜7時は、いつもなら超高速で夕食の支度し、夕食を食べる時間なのだ。この時間帯に薬師堂に来るなんて、絶対になかった。(どんと祭以外は。)そうか、私が自宅で目をつりあげていろんなタスクをマルチにこなしている間、ここにはこんなにゆったりした時間が流れていたのか。息子が秋田でいいこにしているお陰で、思わぬ発見ができたなぁ。
今度、ちょっと夕食準備を手抜きして、息子もつれてきてあげよう。子供にとってはつまんないかもしれないけどね。

この地域の人々の生活の中に、薬師堂はとけこんでいる。朝来るとみんなお参りしていく。祈ることと、祈る場所があるのは、幸せなことだよね。