仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな49歳、高校生男子の母。

女子ごはんより、一杯のラーメン

ワンプレートランチ、というものが嫌いだ。

洗い物が一個で住むので店側からしてみれば省力化できる。いろんな食べ物がカラフルにちまっと乗っているのは、写真にも取りやすくSNS映えする。

でも、食べづらいじゃないか。器を持って食べたいもの、あるでしょう。ごはんとか。こぼれやすいものとか。こぼれないよう顔面をテーブルに近づけて食うっていうの、嫌なんだよ。

それに量が少ない。食った気しないんだよ。なんであれで800円もするんだ。この中途半端な悲しい気持ち。

 

それにひきかえ、ラーメンってなんて素晴らしいんだろうと思う。

最初から、どんと器一つ。世界が完結。以上。置いてよし。手で持って汁をすすってもよし。食べ終わった時は間違いなく「ああ、食ったー」と平和な気分が訪れる。残念ながら胃もたれして夕飯を抜くことになることがしばしばあるけど。それは幸福と引き換えだから仕方がない。

 

ヘルシー+SNS映えと、がっつり+個人の幸福。そういえば、ワンプレートランチは女性が友人や同僚ときゃわきゃわしながら食べるイメージがあるけど、ラーメンは男性が1人でガッ!と食ってサッ!と帰るイメージがある。

 

ある休日、メディアテーク近くの春日町近辺を歩いていた時のこと。

10歳くらいの男の子と、お父さん、お母さんのナチュラルファミリーが歩いていた。荷物が少ないところを見ると、車をどこかにとめてきたのだろう。時間は13時すこし過ぎたところ。お母さんは不機嫌だった。

「ずいぶん、不便なところだわねー」

不便?そうか?

「繁華街って言ったら普通、国分町でしょう。かなり外れてるじゃない」

「ラーメン屋さん、どこにあるの?」

子供が発した言葉でこの3人の目的がわかった。

お父さんがあわててとりなすように言う。

「店の規模を考えたらね、国分町じゃ…」

「ねぇ場所わかってるの?本当にこっち?」

お母さんはどんどん不機嫌になる。

「だからね、カウンター20席だとしたら、家賃を考えたら国分町はね」

お父さんは経営目線で喋ってる。おいおい、会話が噛み合ってないよ。

いやー、聞いてておかしくなった。

このへん、うまいラーメン屋がある。麺家不忘、嘉一、えび助が同じ通り沿い。もうちょっとあるけばもっといろいろある。

きっとお父さんは、一人でとか、同僚と一緒にとか、前に来たことがあるのだ。それでおいしかったから、家族で食べに行こうと提案したのだ。名店は中心部から外れたところにこそ多い。そのためなら多少不便でも行く。家賃が安くて、カウンターだけの小さい店なら、その分味を追求できるはずだと。

でもお母さんは…そういうの求めていないんだろうなぁ。

いつのまにか3人の親子はどこかに行っていた。さてどこのお店に向かったのだろう。

 

そんな親子のやりとりを見て、少なからずお父さん側に思いを馳せてしまった私は、つくづく、脳内がおっさんだなぁと思った。