仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな48歳、高校生男子の母。

青葉山Rising山からの水辺で乾杯!に行ってきた

7/7(日)、全国的には七夕(仙台では違う)のこの日。 

青葉山を歩き回って学び、山から降りてきてビールを飲む、素敵なイベントがあるらしいと聞きまして。
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地質・地形の話題もでるらしいので、以前土砂災害のノラヤサイエンスバーで講師をやってくれた橋本さんもお誘いし、行ってきました。

いやー楽しかった!すっっっっごく面白かった。体もいっぱい動かしたし。知らないことがいっぱいでした。青葉山ってこんなに近くなのにこんなに魅力的な場所だったとは。最高でした。

いっぱい写真撮ってお話聞いたんでレポートしたいと思います。

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ほっとけーき

息子が友人からメープルシロップをもらった。カナダに短期留学していたから、ホンモノだ。

「じゃあ、明日の朝ごはんにホットケーキを焼こうよ!」と、私。

すると息子は、

「そうかぁ。早く起きれるかなぁ」

と言う。

「どうして?」と聞くと

「ボウルをおさえなくちゃ」

 

しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

 

息子があかちゃんのころから、数え切れないほど、読んだ絵本。

そして、なんども一緒にホットケーキを作った。ボウルをおさえてもらった。

絵本というのは、かくも子供の心に残るものだ。行動を変え、かけがえのない思い出をつくる。

 

わかってますかのぶみさん!?

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ちなみに翌日の今朝。

息子は起きてきませんでした。 睡眠欲のほうが勝ったようです。

「あの店やる気がない」と言い放つ前に

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コンビニ勤務の私は、他の店に行って自店と比較してつい色々見てしまう。売り場の様子、スタッフの動き、品揃え、その他。

同じ系列店で、家に近いので時々利用するお店がある。規模は小さめ。

その店に新商品を買いに行って、置いてなかったことがよくある。「今日から新発売!」と、わくわくして買いに行くと、ない。定番商品もないことがある。そういうことが続くと困るし、行かなくなってしまう。 

その店は向かいにライバル系列店があって、そちらの方が賑わっているようだ。広さは同じぐらいなのに。スタッフもあまり元気がない。

残念だなぁ。

 

先日息子とその店の話題になった。

「あすこにコンビニあるじゃん」

と言われたので、つい

「あー、あのやる気のない店」

と言ってしまった。

「やる気がない、とは」

息子が言うので、説明する。

「だって新商品買いに行っても全然ないんだよ。品揃えちゃんとしてないし」

「それは、やる気の問題ですか」

ドキッとした。

「ちゃんとできない、事情があるのではないですか」

はっとした。

息子の言う通りだ。

 

わたしたちは、外から見える事象でしか判断できない。コンビニの業務も人によってはレジ打ちしかしてない、とても楽な誰でもできる仕事のように思われているかもしれない。だが、裏には発注清掃鮮度管理もう山のように仕事がある。

それをわかった上でみていながら、品揃えが少ないことを「やる気がない」などと表現してしまっていた。

たまたま、月曜日の入荷対応のスタッフが休んでしまったのかもしれない。発注を入れるタイミングがうまくいかなかったのかもしれない。新人さんが入っててんやわんやで手が回らなかったのかもしれない。店舗があまり大きくないから人が増やせないのかもしれない。理由はいくらでも思いつく。

ぜんぜん「やる気」で解決できる問題ではないのだ。

 

私の好きな、とあるラーメン屋さんは、休みが多い。理由に「家族の看病で」とよく書かれているので、具合の悪いご家族がいらっしゃるのかもしれない。

でも、それを笑いながら「さぼってる」と言う人がいる。

自営業がさぼると、当然売り上げは減る。さぼってるはずがない。やむをえず、閉めているのだ。そのお店だって、なにかしら事情があってそういう状態なのだ。

 

ほんの一部見える事象だけで判断し、つい精神論に行ってしまって、勝手に不快感を感じてしまっていないだろうか。

 

息子は私を睨んで言った。

「あなたは、ずいぶん、偏った物の見方をするようになりましたね」

まったく、そのとおりだ。

 

以来、コンビニでも飲食店でも他の業種でも、「なんでこうなの?」「だめじゃん!」などと思った時は「でも、なにかそうせざるをえない事情があるのかもしれない」と考えるようになった。

2019年GW遠野一泊旅行 〜墓参りと遠野醸造とレンタサイクル観光〜

突然遠野に行くことになった。

今年のGWは10連休、でも息子の部活や私のバイトでそんなに長くはなかった。秋田への帰省もせいぜい一泊しかできないようだ。ならば連休にわざわざ行かなくても。ふと「遠野へ祖母の墓参りに母の代理で行く」のを思い付いた。母に提案したところ大変喜ばれたので、行ってきた。

 

まあ、本音は「遠野醸造に行く口実がほしい」だったのですがね。 

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東北風土マラソン&フェスティバル2019でハーフ走ってきた!

3月のマラソンなのに、レポートを書くのをすっかり忘れてました。今更ですが、ちゃんと記録に残すためにも書きます!!

 

はじめに

…てなわけで、改めて。

今年も行ってまいりました。

tohokumarathon.com

 

東北風土マラソン&フェスティバルって何?という方へ。
このイベントは、仙台から北の方にある、宮城県登米市の長沼というところの美麗な湖畔公園を会場に、沼の周りを東北の名物を食べながら走るマラソンと、日本酒や東北のうまいものを飲んだり食べたりできるお祭りが一緒になったものです。

毎年サンプラザ中野くんさんがいらっしゃって、「ランナー」をなんどもなんども歌ってランナーを応援してくれます。なのでランナーを聞くと自動的に長沼の光景を思い出しちゃうわけですね、私は。

出発ー!

二日間にわたって開催するお祭りですがハーフマラソンは二日目なので仙台の私はシャトルバスで日帰りなのでした。3/24(日)、早朝に出発するシャトルバスに仙台駅東口から乗り込みました。(車中より、ホテルメトロポリタン仙台Eastを眺めてる)

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もぞもぞと朝食を車中で食べ、あとは爆睡。

ふと車中で目が醒めると高速道路を走行中。車窓から眺める田舎の風景が…白い。雪が積もっている!嘘でしょ。窓の外は吹雪いている!3月下旬なのに!

「うわあ……吹雪の中を走るのかぁ」

ある程度の寒さは覚悟していた。なにしろこの時期のマラソンだから寒いに決まっている。去年も雨がぱらついたっけ。寒いの見越して装備もいろいろ考えてきたんだし。でもこの時の私はまだ寒さを舐めていた。

会場についてから

会場の長沼フートピア公園についたころには雪は止み、しかし当然地面はぐしゃぐしゃ。湖面を渡る風が容赦無く吹き付ける。

寒い。なにもかも寒い。

時間があるので会場をふらふらし、 着替えテントで着替えた。

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そうこうしているうちにまた吹雪いてきた。

うう、なんだこの天気。

そんな中、オープニングイベントが行われ、恒例の準備体操「ランナー体操」がはじまる。爆風スランプのランナーとともに体を動かすのだ。とにかく寒いので積極的に参加した。ちょっと恥ずかしい体操なんだけどね。


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会場にはこんなにテントが並んでいます。すでに販売開始しているところも。去年あまり食べなかったから、今年はがっちり食べる!走り終わったあとに狙いたい食べ物をチェック。ウエストバッグにも、小さいお財布を入れておきました。


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ステージではサンプラザ中野くんさん(この呼び名でいいんでしょうか)が「ランナー」を。黙って待っていると寒いので、このライブにも積極的に参加し、ノリまくります……といっても靖幸ちゃんライブじゃないので、ちょっとはずかしい。
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スタート!マラソン開始!

やがてスタートしました。

寒い。


f:id:monyakata:20190515225705j:imageちなみに今年の仮装のテーマは「キャラクター」だそうです。

がっちり仮装している人、けっこういて、そういう人ほど速い。

寿司ネタの仮装をしている50〜60代のグループの後ろを走ってたんだけど、この方々もしっかり速くて、ぼーっとしてるとどんどん置いてかれてしまう。すごいなぁ。マラソンしてると、お手本にしたい人生の先輩にたくさん出会える。

 

コース沿いでは並んで応援している地元の人、デイサービスの人、がんばれーって声かけてくれて嬉しいです。牛もいましたねぇ。

実は10キロくらいから、左膝の内部が痛くなって、違和感が続いてた。正直、これまでレース中トラブルがなかったのでて、かなり焦った。「ええ……このまま痛みが続いたらリタイア…?」と不安がよぎったけど、ちょっとペースを落としつつ、フォームを意識して走り続けたら、なんとか復活した。というか多分、痛みに慣れた。

ちょっとぐっときちゃったのは、三陸の漁師さんの大漁旗がずらーっと並んでいたところ。これは去年はなかった。壮観でしたねぇ。しかも風が強いのでバタバタ倒れてスタッフの人たちががんばって直してた。

去年は前半でトイレに行ったらすごい並んでて時間ロスしてしまったんで、今年はなるべく我慢した。後半で全然並んでないところでトイレ入ることができました。寒いし水は飲むし、ハーフ以上になるとトイレ戦略も大事になってくるんすね。

たしかこれ↓トイレのあとに撮った写真。

吹雪いたかと思うと、時々こんな風に綺麗に晴れたりしたんですよ。でも基本ずっと風が強くて、寒かった。晴れると微かにあったかい程度。

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エイドのうまいもの

写真は全然撮ってなかったのですが、エイドでは東北のいろんなものをいただきました。

りんご、桃のピクルス、さんまの缶詰、ソーセージ、はっと汁、玉こんにゃく、チーズケーキ…

今年も一番印象に残ったのは「はっと汁」「チーズケーキ」でした。特に登米名物のはっと汁!!!最高です。運動して汗かいた後のうまみたっぷりの汁物ってすっごくうまく感じる。松島のかき汁もそうだし。今年は一段と寒いので、あつあつのはっと汁は全身にしみわたりました。 

そういえばボランティアで参加していた木村さんにエイドであってご挨拶しました。ボランティアの方も大変だったんじゃないでしょうか。ランナーは走ってるからいいけど、基本止まっているボランティアさんはかなり寒かったはず。お疲れ様です!ありがとうございます!

完走しました

そんなこんなで、なんとか完走。いつも思うんですけどゴールまであと少しって知ってからがすごく長い。でも、完走できてよかった!

タイムはトイレの選択がよかったのか、去年よりずっと早かった。

完走賞を手渡してもらいました。はっと汁、おにぎり、日本酒試飲チケット、いろいろお土産。他の人とおなじように、ゴールちかくの芝生で座りこんでおにぎりをぱくぱく食べてたら、目の前で痴話喧嘩が繰り広げられていました。あまりに激しく叩いたり(女性が男性を)追いかけたり(男性が女性を)していたので、気にしないふりをしつつ、つい目の端で追ってしまった…

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さて、汗をかいた体が冷えていきます。早く温泉に行かねば。その前に、去年の反省を生かして屋台でしっかり食べることに。

焼きそばと「海鮮はっと」をいただきました。

はっと汁は、最初一番人気のお店を狙ったのだけど、(途中のエイドでも出していたところですね)並んでいる時に私の数人前で風でコンロの火が消えてしまい、復旧に手間取っていたので、断念して別のお店の海鮮はっとにしたのでした。変わり種ですがアサリがたくさん入っていて肝臓に良さそうでした。コンロの火が消えるだけでなく、テントやノボリ、商品名を書いた札などが飛ばされそうになり、お店の人たちはみんな大変そうでした。

ヴィーナスの湯はいいぞ

食べたので温泉へ…荷物を受け取り、シャトルバス乗り場に行こうとして、気づきました。

腕時計が止まっている。

慌ててスマホと見比べて…もう最初のバス、行っちゃったじゃん!!!

仕方がないので一旦テントで着替えて、またちょっと歩き回って時間潰して、シャトルバス乗り場には早めに行って。でも体がどんどん冷えて行ってガクガク震えてきて本当に辛かった!

ようやくたどりついたのは長沼温泉ヴィーナスの湯。

www.venus-no-yu.jp

冷え切った体がいっきにゆるみ、温まります。

ここ、温泉の名前がちょっと変わってるけど、泉質がすごくいいですよ。塩化物泉らしく、お湯がすこししょっぱい。あたたまりの湯です。

去年も思ったんですけど、キャンプしてここ入りたいですねぇ……

仙台でビール

シャトルバスで戻ったあとは、試飲チケットを2枚だけ使いました。去年はビールも飲んだけど、今年は我慢。

なぜなら、仙台に戻ってからクラフトビアマーケットのうしとらブルワリーのイベントに行くんだもん!

www.craftbeermarket.jp

で、仙台までシャトルバスで戻りました。車中はもちろん爆睡。事前に聞いていた到着予定時刻よりかなり早く着いたので、一旦家に帰って着替えてから飲みにでかけたのでした。

仙台駅から自宅までは自転車。こいでいると、走っている時痛かった左膝がまた痛み始めた!やっぱり痛めていたようだ。帰宅して速攻痛み止めの湿布を貼った。痛いのはその日だけだったが、走る前には膝を中心としたストレッチもしなければ。
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友人の大'さんを引っ張り出してうしとらを全種類制覇しようと楽しく飲んだ。

偶然にも隣のテーブルの方も東北風土マラソンで走った人だった。この方はフルマラソン。フルマラソンって長沼の周囲を2周です。すごいなぁ。わたしハーフがやっとなのに、フルマラソンってどういう世界なんだろう。あこがれます。

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これ、めちゃくちゃ美味しかった「うずらファルシー」。この日限定メニューです。
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ショックなことがひとつあった。

私の冬のランニングを支えてきた、ニットの帽子とネックウォーマーをどこかに忘れてきてしまったのだった。旅行代理店さん、シャトルバス会社や現地警察署などさんざん問い合わせたがなかった。多分、バスの座席の下に落としちゃったんだと思うんだよなぁ……

帽子はイオンで激安いのを買ってきたのでそんなに惜しくはないが、モンベルのポーラテックのネックウォーマーは使い心地も良くてレース中も首に巻いて私を寒さから守ってくれていた。10年以上使い続け冬には欠かせないものだったので、がっかりだ。でも無くしたものは仕方がない…

 

次は遠野じんぎすかんマラソン。ハーフにエントリーした。無事完走して、去年のようにまたおいしいビールが飲めたらいいな。

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腕時計

二ヶ月ほど前、腕時計が壊れた。

秒針が取れてしまったのだ。

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秒針が取れただけなら長針と短針で時刻を見るのには支障がない。と思って使い続けていたら、大問題が起きた。

外れた秒針が長針や短針の間にはさまり、気づかぬうちに止まってしまうのだ。降ったり叩いたりして秒針を振り落とせば再び動き出す。

先日、東北風土マラソンに参加したとき、まさにレース中に止まってしまった。ゴールの30分ほど前で、全然気付かなかった。

これはまずい。Swatchの分解整備は無理らしい。だから安いんだ。新しいまともな腕時計が欲しくなった。


ちなみに前に欲しいと思ったこれは、いまはそんなに欲しくない。 

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しかし、もう50代も近いんだし、安物でなく、丈夫でちゃんとしたのを買おう。修理できるやつね。

秒針の取れた腕時計は、置き時計にすれば秒針が動いて挟まることもないだろう。

台所の棚に置いて調理中見る用途に使おうと思った。

 

さて、なに買おう。

買い物においては、買おうと思いついていろんなものを物色して比較検討しているときが一番楽しいと思う。

カシオのサイトで、G-SHOCKなどを眺めた。いいなぁ、かっこいいなぁ。こういう腕時計つけたいなぁ。やっぱ丈夫でないとね、秒針とれたら嫌だし。雨の中バイクに乗りながら使うから、防水もちゃんとしていないと。でも19000円以上するのか。うわー、高いなぁ。

Baby-Gもいいなぁ。クールなデザインもある。

アナログで、文字盤に数字がなくって、秒針があって、夜光であればいい。

でも、ネットじゃなくて実物見て買おう。身に付けるものだし。お店に行ったらもっと安い型落ちがあるかもしれないし。そうだヨドバシのサイトも見よう。

 

ヨドバシのサイトを見に行ったわたしは、ショックを受けることになる。

「このG-SHOCKいいな」と思って、60%くらい買う気になったモデルがあった。まあ一応レビューみるわな。そうしたら。
「中学生の息子に入学祝いに買いました」
「子供の合格祝いに。喜んでもらってよかったです」
「高校生の息子用です」

え、なに?これ、子供用なの?19000円以上するG-SHOCKをみんなほいほい子供に買ってるの?

多くの人たちが「子供に」と買っている腕時計を、もうすぐ50になろうというおばさんが、買おうかと思っているなんて…。

 

なんだか急に冷めて、わたしはふたたび、秒針の取れたSwatchを身につけた。

そんな私を見て、息子が言った。

「俺も腕時計欲しいんだよね」

息子はスマホで時間を見るが、手帳型カバーを愛用しているので、とっさの時手間取るそうだ。そりゃそうだ。不便だよね。

「そのうちヨドバシ一緒に行って買おうよ」と言うと、

「俺は『てれびくん』付録の仮面ライダーのウォッチでいいよ…でもさ、この間、超かっこいい腕時計見つけた」

「えっ、どれどれ」

見せてもらったサイトは、日本の時計メーカーではなく、海外製。超個性的なデザインの腕時計で、絶対誰も持っていない。G-SHOCKみたいに多機能ではなくシンプルに時計の機能しかないが、余計なものを一切削いだかっこよさ。しばらくそのバリエーションに見入って、息子と「すげー」「かっこいいー!」と盛り上がった。

値段はもちろん、G-SHOCKの私が欲しかったやつよりずっと高い。

まぁ、買わないでしょ。

 

すると、息子が同級生のことを話題に出した。

「◯◯は、2桁万円の腕時計しているよ」

「ほえっ!?ふたけたまんえん?ふたけたまんえん…って、じゅ」

「そう」

「高校生で、ふたけたまんえん……」

 

ほええええええ。

いや、わたしも知ってるよ。高い腕時計は数百万とか数千万とかすることを。それに比べたら数十万なんてまだふつうだ。

◯◯くんは社長のお子さんだ。毎年海外旅行に行くし、親から買ってもらったマンションもあるらしい。

 

腕時計の会話はその場で終わった。

数日後、外出中、またわたしの腕時計の秒針が引っかかった。

「あーっ、もう!」

時計をかつかつ指先で叩き、振り、回し、ようやく秒針が外れた。ふう。

だめだ。やっぱ不便だ。買わなきゃだめだ!

 

腕時計って、やっぱり生活必需品だよなぁ。生活インフラだよなぁ。

そうだ。私は、インフラには金を惜しまないというのがスタンスではなかったか。

インフラをケチって微妙に不便な生活をすると、表向きは変わらなくても、蓄積したデメリットが確実に生活を蝕んでいくのだ。

 

帰宅して息子に言った。

「その欲しい腕時計、買おうよ」

最初は「えーいいよ」と遠慮していた息子だが、

「じゃ、かあちゃんの気が変わらないうち、今、買おう」と、URLを教えてくれた。

ぽちり。

19000円よりずっと高い金額が瞬時にカード決算され、超かっこいい腕時計は息子のものになった。

 

息子の腕に収まったそれを見ると違和感と後悔がじわじわと押し寄せてきた。

IT企業勤務エンジニアの、腕組みドヤ顔写真ならこれは似合うかもしれない。

自己啓発セミナー講師ならつけてるかもしれない。

ジャスコ(イオンじゃない)のトレーナーを着た高校生がこれを?

わたし、はやまったんじゃないだろうか。

息子のやつ、うっかり無くすんじゃないか。

ぶつけて壊すんじゃないだろうか。

通りすがりの人に騙されて、盗まれるんじゃないだろうか。

「飽きた。俺やっぱり腕時計むりだわ」と言って、部屋に埋もれさせるのではないだろうか。

 

息子もなんだか緊張した面持ちだ。仮面ライダービルドの、デラックスビルドドライバーを買って装着した時はこの150倍くらい嬉しい顔をしていた。

ああ…腕時計より、もっと別な金の使い方があったんじゃないか?…ステーキ食うとか高級な温泉泊まるとか…わたしも混乱してきた。違う違う!贅沢品ではない、インフラだ、腕時計は。でも、こんなに高くなくてもよかったんじゃ…

ものすごくたくさんの思いが押し寄せた。いろいろ言いたくなった。でも、こらえて、これだけは言った。

「大事に、しろよ」

いつか息子の腕にその時計がしっくり来る日を信じて、待つしかない。

 

そして私は、相変わらず秒針の外れていつ止まるかわからない腕時計をしている。

買いますよ、買いますとも。困るから。

でも、私には、新品のG-SHOCKは似合わないだろうな、おそらく。

修理ができて、ほどほどに高いものを買うとするか。

 

ゆらゆら・キラキラ・ひらひら

私は女性らしいファッションが苦手だ。必要に迫られそういう格好をしても居心地の悪さを感じる。ボロボロのジーンズとTシャツが一番ほっとする。

しかし、時々「ぱあーっ」となって、女らしいファッション、女らしいアイテムに熱をあげてしまうことがある。

 

少し前、私のブログのポストが元で、とある大新聞に取材をしていただいた。

その時、ネットミーティングをしたのだが、カメラ越しに見えた担当の記者さんが、すごく素敵なイヤリング(ピアスかもしれない)をしていたのだ。

話すたび、うなずくたび、縦に繋がったリングのパーツがキラキラと揺れ、光を反射した。

はああっ!素敵。

欲しい。私も、あんなかんじに、ゆらゆらキラキラしたい。

大新聞の記者の方だから、多分高価なものだろう。でも、似たようなものがあるかも。しばらく「ぱあーっ」となって、ネットで検索した。なかなか似たようなのはない。ああ、見つからないと余計に欲望が募る。

「待て、落ち着け」

と、心の中で冷静な声がする。

「あのね、あのようなピアスはバリバリ働いていてパリッとスーツも着こなすワーキングウーマンだから似合うんであってね。あなた、ろくに働いてないし、バイトはピアス禁止だし、外出するときもバイクだからピアスできないし、Tシャツと破けたジーンズで、いつキラキラしたやつつけるの」

しかし、しばらく日をおいても熱は冷めやらず。結局、仙台駅のS-PALで、輪っかがゆらゆらするピアスを買った。その記者さんのはリングがいっぱいついていたけど、これは2つしかついてない、でも充分だ。1000円ちょいしかしないし。

不思議だ。今までの自分だったら、決して選ばないデザインだ。こういうのも面白いな、と、気に入っている。せめて破けていないジーンズの時に、バイクでなく歩く時に、たまーに、つけている。

人に影響されて新しい世界が広がるのは楽しいことだ。

金が減ったし、そのピアスをつけたからといってバリバリ働けるわけでもない。相変わらずだ。

 

最近、なんとなく見つけた、「青葉家のテーブル」という動画。


『青葉家のテーブル』第1話:トモダチのつくりかた【主演・西田尚美】「北欧、暮らしの道具店」オリジナル短編ドラマ

 

これ、短めのお話なので一気に全話見てしまった。ちょっと変わったひとたちが集まって、素敵なインテリアとファッションと食べ物に包まれて暮らしている。日々ちょっとした騒動が起こるけど、穏やかに終わって後味が凄くいい。

休日の締めに、のんびりした気持ちになりたいときに、ぴったりだ。

多分「北欧、暮らしの道具店」の商品がこういうインテリアでファッションなんだろう。

私はあんまり北欧系は好きじゃないんだけど、これに出てくる西田尚美さんの着ている服が、素敵で、ちょっと「ぱあーっ」となってしまった。4話で彼女が服の仕事をしていることがわかるので、素敵なのは当たり前なのだが。

綺麗なのだ。ゆるゆる、ふわふわ、ひらひらしているのだ。

首元の空き具合。ギャザーの入りぐあい。薄くてひらりとした天然素材。体にぴったりせずふわっとなってるのとか。柄も色合いも綺麗。太陽光が似合いそう。

しかし、しかしだ。「欲しい」モードになる前に思いとどまった。

私はかつてそういうものを買っていたことがあるんだ。カタログかなんかでいいなと思って通販で書いまくった。

似合わないんだよねー、ああいうの。鏡を見るとなんだか情けなくなってくるのだ。華のある人が着るといいけど、寂しい地味顔には似合わないんだ。

そして、寒い。あの薄くて木綿だの麻だのやさしい系の素材で、首がすかすか、ひらひらした空気を孕むデザインは、寒い。体が心もとなく感じて、ダメ。着たとしても上になにかを羽織らずにはいられない。せっかくのデザインがだいなしだ。

(その上、肩がこるので保温のためのストール・スカーフなど首に巻くやつがダメなのだわたしは)

わたしは、寒がりだ。くるぶしのあいた丈のパンツははけない。素材がふわっとあったかく体をあっためてくれるものしか着れない。

その結果、ニットか、ネルシャツ(しかもチェック)ばかりになる。

かつて買ったひらひらの服は全部リサイクルショップ行きになった。

 

いいなあ、と思って、手に入れて、良かったものもあれば失敗したものもある。

いろいろ学習したし、できれば無駄遣いはしたくないものだ。

が、「ぱぁーっ」は、ときどきやってくるのだろう。目を塞いで生きているわけでないから。