- 主婦っていいね。旦那に稼いでもらって家事やってワイドショー見ていればいいんでしょ。
- 子供は?
- (一人目がある程度大きくなって)二人目は?
- (体調が少しでも悪いと)妊娠?つわり?
これらは、私が言われて傷ついた、むかっとした言葉の例だ。
本当に嫌な気分になった。
だけど、実は、これ、昔の私も誰かに発していた言葉なのだ。
独身の頃は、結婚した人の立場がまるでわからなかった。主婦の大変さや、子供ができない辛さなど情報として知っていても、まるで実感できなかった。なにより「でも、結婚して幸せなんだから、いいじゃない。羨ましいなぁ〜」という気持ちがバックにあった。
今は、結婚したら必ずしも幸せいっぱいでないことも知っているし、主婦の仕事が会社の仕事より大変なことを知っているし、子供ができない悩みも知っている。いかに昔の私が、想像力と、相手を思いやる気持ちに欠けていたか。
ところが、前のエントリ。
「あー、男性はいいよな。家事を背負わなくていいし子供の面倒も見なくていいから、何時間でも残業できるしいつでも出張行ける」
これについて、おがわさんがコメント。私は「悪気はなかった、羨ましかった」と言い訳したけど、しばらくして、はっと気付いた。
そうなんです。私は同じことをしている。
相手の立場への想像力の欠如により、安易に「羨ましい」気持ちから発言して、それで人を傷つけている。しかも、独身で会社員だった頃の大変さもしっかり経験していたのに、それを忘れ去って。
考えてみると…「羨ましい」と言うとき大抵裏では「どうせ私は◯◯だし」と言っている。「羨ましい」は、自分との差を探した結果の発言であり、相手のいいところを探した結果ではない。
やめた。
「羨ましい」はできる限り封印しよう。…心の中でどうしても言ってしまうことはあるだろうけどさ。
そして、経験してなくても相手の立場や気持ちに想像力を膨らませて、傷つけないよう、理解するよう努めよう。
「羨ましい」の代わりに「素敵ですね」と言うようにしたらいいのかな。そう、相手のいいところを探した結果の「素敵ね」だったら、言われたほうも嬉しい。