仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな大学生男子の母。

ジェーン・スー「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」

私と同じ、四十路の女性ジェーン・スーさんが、切れのいい文体で女性のさまざまな心理に肉薄する随想集。私は彼女と違って既婚子ありだが、未婚子無しの彼女の文章にいちいち首がちぎれるほど「あるあるあるある」と、頷いてしまいそう。

例えば、メールとかSNSで可愛い記号や絵文字を使って愛され系の演出をするのに抵抗があって、せめて感情を表現しようと、無駄に「!」を連発して「おめでとう!!!!!!!」などと書いてしまうという話。私だけかと思っていたら、仲間がいた!!!!

40女って、うーーー、どうしたらよいのやらって感じなんですよね。
40になっても私は、少年漫画にでてくるような大仏パーマのおばさんにならなかったし、かといって、VERYやSTORYに出てくるリッチなおばさんとか、年齢不詳な美魔女にもならなかった。
美しくもなく、かといって女を捨てきれてもおらず。そんな私らでも、痛いと言われようとキモいといわれようと「女子」だ。体に染み付いた女子性は消えない。「貴様いつまで女子でいるつもりだ」と言われたら「一生」なのですよ。

まぁ読んでると、多少、やはり私とは違うところがある。私は既婚で子持ち、独立して8年だというのに、いまだに経済的に自立していない。私は「偉そうなこと言えませんすみません……」と背中を丸めて生きているから、著者の「私は社会的、金銭的に自立しています。精神的にもほぼ自立しています」という、背筋伸ばした確固たる物言いは、本当に潔くて、眩しい。
自分とは違うので、ん?そんなことないけど…と思うところもあるけど(20代男子が優しい件とか)、あとは大体「ていねいな暮らし」だの「可愛い」だの、なんとなく世間でまっとうと思われている女性のふるまいに対するもやっとした気持ち、そういうのはホント同意できる。
めんどくさいこの、中年女子性。40にして惑うのはいまや当たり前。この本を読んでると、その「めんどくささ」をひっぱりだして「まぁそういうもんなんだよ、私らって、うんうん」と自分を慰められるような気になり、とても気分が良いのです。
しょうがないね、これが女子なのだから。

いちばん誰からも「よしよしそんなにがんばんなくていいよ」と言ってもらえない層じゃないだろうか、40代女子って。既婚者も独身者も「ああもっとあれもこれもやらなければっ!!生き残れない!認められない!男に勝てない!子供がちゃんと育たない!心の平穏がないっっ!!!」って。体力も脳力もこんなに落ちてるのに〜。
強く生きようじゃないか、と、思うよ。

ところでFacebookでの交際ステイタスについての記述があったので、試してみたんだけど。『◯◯さんと交際中』が、別れてシングルに戻ると、Facebookは律儀なSNSなので『△△さんが交際ステイタスをシングルに変更しました』とお友達に通知する、という記述がある。現在、独身・別居・離婚・死別へ交際ステータスを変更しても、通知は行かないみたいですよ。ここんとこは、執筆時から仕様変更になったのかな。
実際にFacebookで離婚や独身や既婚に変更しまくったら、友人らに「monya_kataさんが結婚しました」の通知が行ったらしく、驚かせてしまいました。みんなもやってみよう!