仙台広瀬川ワイルド系ワーキングマザー社長

ビールと温泉と面白いものが好きな47歳、高校生男子の母。

「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」小林せかい

行こう行こうと思ってていけない、未来食堂の本の2冊め。図書館で借りました。

ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由

ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由

ちなみに一冊目のレビューはこちら。
monyakata.hatenadiary.jp

なお未来食堂はただいま店主のせかいさんが産休育休のためお休み中……だと思ったら復活していた!はえええ!産後なのに無理しないでえええ。

一冊目の内容がブログメインだったので、2冊めはさらに未来食堂について詳しく語っている。本の中に書かれていたいろいろな知見は、コワーキングスペースとコンビニという接客業に関わっている私にも身に覚えがあるものも多く、興味深いものだった。

ちょっと失敗談を話そう。
一冊目の本を読んだ時、「まかない」というシステムについて知った。飲食店経験の有無もなにも問わず、ただ一度利用してシステムを知っているという条件だけで、(やる気のないふざけた奴を一度だけ断ったそうだが)お店を手伝ってもらって、それで報酬のかわりに1食食べられるのだ。このまかないをしたくて全国、だけでなく海外からも「まかないさん(まかないに入る人をこう呼んでいる)」がやってくる。
そうやって面接もなにもなく、人を信頼してしまうのって、すごいなぁ、いいなぁ。素敵だなぁ。と、私は思ったんですね。

私はノラヤにいるときに、基本出られないんだけど、銀行行きたいとかコンビニ行きたいとか、どうしても人がいるときに外出したくなったとき、何度か「ちょっと外出してくるので店番してください」をやったことがある。
常連さんなら勝手を知っているので、気軽に頼めるのだけど、まだ常連とはいえない人しかいないとき。その時に未来食堂の「まかないさん」を思い出した。そして「思い切って信用してみようか」と思って、おねがいした。
外出して戻ってきた時は特に問題なかったんだけど。

その「信用された」体験が相手にとってすごい意味を持つことがあることに、私は鈍感だったんですね。「親しくなった」と、勘違いされてしまった。
利用者の少ないノラヤで、ほぼ一対一で接することの多いこの狭い空間で、勘違いされた人と過ごす時間は、かなり苦痛だった。

改めて考えてみると、ノラヤでの店番と「まかない」は、全然違う。
「まかない」はカレンダーにきっちり予定も組まれて報酬もありマニュアルもあり、毎日のように多数の人がいれかわりたちかわり「まかないさん」として働く。人を無根拠に信用してしまうわけではなく、ちゃんとシステムを整えた上で働いてもらっているのだ。
なんとなくその場にいた人にぽっと「頼む」のは、全然違う話。反省しきり、である。

それでも、「まかないさん」にイラッとくることはせかいさんでもあるそうだ。
残念ながら使えない人も来る。常識だと思っていたことが通じないことも。それでも、さまざまな人を受け入れることによって毎回新たな気付きがあり、そのメリットの方が大きいそうだ。
「気づいたところを掃除してください」とだけ指示すると、みんな気づくポイントが違うので結果的にいろんなところが綺麗になる、これは私もコンビニバイトで実感しているところだ。
また、使えない人が来た時のための単純作業を用意しておくというのも、参考になる。バイトでも応用できるし、普段の家事の手伝いを家族におねがいするときにも使える。

他に印象的だったのは、いろいろなエピソード。
あつらえをしてみたくてあつらえを頼む人がいて、もやもやしたりとか。
ただめし券しか使わないお客さんとか。

タイトルになった「ただめし」だけど、ただめし券、貼ってあったら使うかな、どうかな。と、考えた。
これは地域性もあるだろう。貧困層が多ければなくなるだろうし。県民性もあるだろう。遠慮の少ないエリアなら使うだろうし。
やっぱり私は、使わない気がする。遠慮深い東北人だし。常に貧民アピールしているけど外食できないほどじゃない。まぁ、外食なんてしてられない経済状態のくせに飲みにいったりしてるけど。
コンビニでトイレを借りたりしたら、そこで何か買い物するのが常識でしょ?と、以前twitterかなにかで見たんだけど、今はそういうのだいぶ薄れて来ている。私もトイレだけ借りて買うことほとんどない。

余裕があったら、恩送りをしたい。でも「余裕があったら」って言う人って、たいてい一生しないことも、うすうす知ってる。

とにかく改めて、未来食堂、行きたいし、まかないも体験したいと思いました。